2024年12月23日( 月 )

入ってはいけない会社(3)~学生サークルのようなノリを前面に打ち出す会社

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 企業のなかには若い社員を多く採用し、学生時代のサークル活動のような雰囲気をアピールしている会社もあります。明るく元気で活発に働くのは良いことです。それでは、なぜこのような会社がいけないのでしょうか。

 こうした会社のなかには、サークルのようなノリで雰囲気が良い代わりに、待遇面が著しく悪いところがあります。簡単に言うとブラック企業です。他の会社よりも安い給料で若い社員を一生懸命に働かせることができれば、その会社は同業他社との競争に勝つ可能性が高くなります。とくに労働集約型で、経費に占める人件費の割合が多いビジネスモデルでは、その傾向が顕著になります。待遇面の悪さを、イメージや雰囲気で覆い隠し、仲間意識を利用しながら不満が出ないようにコントロールしていきます。

 給料のためだけに働く人は、実はあまり多くありません。仕事にやりがいや充実感、達成感を求めて働くのは普通のことです。この心理をうまく利用し、若い社員のモチベーションを上げるために、学生時代のサークルのような雰囲気を作り出すのです。待遇は良くないけれど、働いていて楽しいからそれで良いという考え方はもちろんあります。しかし、そうした考え方は、一定水準の労働条件や職場環境が満たされていることが大前提です。一時的に楽しくやりがいを感じても、安い給料でのハードワークがずっと続けば人間は疲弊してしまいます。忙しさのあまり思考力が低下し、冷静に考えれば、とても労力に見合わない報酬しかもらっていないにもかかわらず、退職するという選択肢を見失うような精神状態に陥る可能性もあります。周りがその異常性に気づき助言をしても、本人は聞く耳を持たなくなり、周囲との断絶から深みにはまっていきます。

 こうしたブラック企業は、今でもたくさんあります。若い社員が多く勢いがあり、雰囲気が良い職場には皆が憧れるものです。しかし同業他社と比べて待遇が著しく悪くないかどうか、そのチェックが必要でしょう。ブラック企業の経営者は、言葉巧みに若い社員を操ります。知らず知らずのうちに洗脳されているケースもあります。そうならないためには、表面的なイメージや会社の雰囲気だけでその会社を判断するのではなく、客観的な情報を基に判断する必要があるのです。

(つづく)


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