採用を阻む企業と求職者のミスマッチ(後)
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企業と求職者のミスマッチについて、九州エリアの状況を見てみる。表は職業中分類別に求人数・求職者数・求職不足数・求人倍率を示したもの。
これによると、全73職種のうち40職種が求職不足状況となっている。求職不足数が最多なのは「介護サービス」で、有効求人数2万4,884人に対して1万1,147人足りず、有効求人倍率は1.81倍に及ぶ。求職者不足である職業の上位10社には介護福祉や飲食サービス、小売関係の職業が並んでいる。また、「建設・土木技術者等」の求人倍率は2.86倍、「建設」は同1.89倍、「建設躯体工事」は同4.65倍と、需要が増加する建設業界で、いかに人材が不足しているかが数値としてよくわかる。
一方、最も求職過剰なのは「一般事務員」で、1万8,687人の有効求人数に対し求職者は7万712人と、5万2,025人の求職過多となっている。「営業・販売関連事務員」「会計事務員」と合わせると、求職過剰な職業の上位10社のうち3社は事務系の職業となっている。
なお、求職条件として優先度が高いと思われがちな「給与」だが、表の「求人平均賃金」と照らし合わせると、必ずしも高収入な職業に求職者が集まっているわけではないことがわかる。むしろ人気の高い「一般事務員」の平均賃金は15万7,000円で、全職業の平均賃金18万7,000円よりも低水準にある。少なくとも求職者にとって、賃金水準が最優先の求職条件というわけではなさそうだ。関連記事
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