2024年11月05日( 火 )

6,000年の悠久の地~ギリシャ・クレタ島いかに(3)

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地中海に面した国々は長寿

home01_s 世界保健統計2015によると、もっとも長寿の国は日本で男女平均年齢が84歳であった。このランキングはWHO加盟国194カ国が対象。ランキングは下記に添付しているので参照されたし。日本が寿命世界一に君臨できたのは女性の分野において平均年齢87歳でトップをキープしているからである。男性は80歳平均で6位に甘んじている。今後、男性の底上げがないと男女平均年齢トップから転落する可能性もある。

 ここで強調したいことは地中海沿岸の国でオリーブ生産を大量に生産しているところは長寿国であるということだ。男女平均年齢でいえばイタリア、スペイン83歳で2位である。あとにキプロス82歳で9位、ギリシャが81歳で20位に入っている。男性ではキプロス、イタリア、スペインが80歳で6位、ギリシャが79歳で16位に名を連ねていることが注目される。女性でもスペイン86歳で2位、イタリア85歳で4位、キプロスも84歳で11位に位置している。ギリシャもまた同位で続いているのだ。前回、オリーブ生産国ランキングを紹介したが、生産量上位3カ国が平均寿命の上位に顔を覗かしている。このデータからもオリーブオイルが健康に効くという推論は成立するとみて妥当であろう。

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1950年から注目されてきた「地中海式食事」

 インターネットサイト「情報過多時代の食と健康の考え方」には、「『地中海式食事』は1950年頃に興味・関心が持たれました。それは死亡の摂取量が多いのに冠動脈心疾患(CHD)による死亡率が北ヨーロッパより南ヨーロッパで低いという調査結果が契機になっています。殊にクレタ島の人々のCHD死亡率が最低で、平均寿命が最も長いという事実が明らかになり(ました)」(食の噂の真偽より)とある。

 また2004年には、早稲田大学研究員・深澤朋子氏がクレタ島での研究を発表している。この論文を読み込みながら考えた。日本人は1日オリーブオイルを平均cc飲む。ところがクレタ島では平均12cc飲むそうだ。またこの島では肉一色食事ではない。海に囲まれて水産物が豊富である。肉よりも魚類・海藻類のほうを多く食べるようである。魚類のメニューは数えきれないほどある。イカ・たこ類の料理は多様だ。魚に酢を活用した日本風の食材もあった。そして野菜類・柑橘類の種類が多い。とくにみかんの品数・量ともに豊富だ。

 忘れてならないのが、ヨーグルトとチーズ類が凄く美味しいことである。また、山羊の牛乳も捨てたものではない。60万人余の島民にとってクレタ島の自然食品の調達には難儀がない。この島では充分に自前で賄える。だから気分的に楽である。そして毎晩、一部では毎昼、赤ワインを飲み干す。酔いつぶれてはいけない。ストレスも蓄積されずに新陳代謝も加速化される。これではクレタ島民が長寿でおれるはずだ。現在、クレタ島民の平均年齢は女性84歳、男性78歳である。島民の成仏の特性はコロリと逝くことである。永く寝込んで周囲に迷惑をかけることはないということだ(ギリシャ―特にクレタ島における Mediterranean Diet の認知と食の変容より)。

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6,000年の悠久の生活ぶりが長寿の秘訣

rank 筆者もクレタ島産のオリーブオイルを毎朝飲んでいる。何かにつけるのでなく飲むのである。1日6㏄で400㏄の缶入りを60日で空けることにしている。オリーブオイルを飲む際には必ず乳酸菌純生も飲む。あと納豆を食べることにしている。ねらいは様々な酵素菌を己の腸内で喧嘩・活性化せることなのである。腸が元気であれば体全体は好調な健康状態を維持することが可能になる。これに水素水を加えれば鬼に金棒である。

 クレタ島を3日間歩いて見て感じたことはまずはマイペースで生きられる、ストレスが溜まらない自然、社会環境であるということだ。食生活も充実でき、赤ワインを飲めば気分が楽になる。年間通じた気候も温暖そのものである。6,000年変わらない暮らしぶりがクレタ島民を長寿にさせているのであろう。

(つづく)

 

 
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