ネットニュースサイト『HUNTER』が倒した鹿児島伊藤県政~根幹シリーズ(1)
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鹿児島取材100回超える
既存メディアの堕落ぶりには、目を覆いたくなるばかりだ。だが対比して、インターネット報道メディアの活動が活発かというと、そうでもない。まったく精彩を欠いている状態である。日本インターネット報道協会は存在しているのだが、威勢を誇って活躍しているのは、日本ビデオニュースの神保哲生氏くらいのものであろう。期待外れ感を抱いた国の行政機関も、記者会見の取材枠を制限する意向とも聞く。
『しっかりしろ!!インターネット報道記者たちよ!!』と奮起を促したい。ところが、今回の参議院選挙報道情報の渦中に埋もれた鹿児島県知事選で、4選に挑んだ現職の伊藤祐一郎氏があえなく落選した。知事選を制したのは、TVキャスターであった三反園訓氏であった。
鹿児島知事選で、ジンクスがある。『現職4選はあり得ない』というものである。だが伊藤知事は、このジンクスに敗れたのではない。敗北の根幹に関わる敗因は、『ネット調査報道ニュースサイトHUNTER』による、伊藤知事の支離滅裂で出鱈目な県政を追及する5年間にわたる調査報道の積み重ねの成果によるものである。まずは、ネットで「鹿児島県知事 伊藤祐一郎」を検索してみれば一目瞭然だ。HUNTERからの引用がダントツに多い。傍若無人な伊藤県政のなかで、最も注目浴びたのが川内原発再稼働の尖兵役を担ってきたことだ。この原発再稼働に対して、唯一、真っ向から反論を展開したのが、このHUNTERだったのである。この一貫した伊藤県政への攻撃姿勢には、地元鹿児島の市民たちが共鳴してくれた。その結果、1日のアクセスが2万を超えることもあった。また、伊藤知事にとって震撼するスクープ情報が、新たに繰り返し寄せられてきた。
振り返るに、5年間での鹿児島取材の回数は100回を超えている。「ぜひ、地元取材へ来てほしい」と要請があれば、手弁当で直行した。HUNTERへのアクセス数の多さは、福岡に次いで鹿児島からが2番目である。HUNTERが報じる調査報道を、伊藤知事は無視する姿勢を取るしか方策はなかった(本音では、甘く見ていたのであろう。またネットの特性にまったくの無知過ぎたと思われる)。
しかし、鹿児島県人も馬鹿ではない。今回の鹿児島県知事選に対する判断材料として、HUNTERの記事を参考にしたのである。
「こんなふざけた伊藤知事を許すわけにはいかない」という使命感に基づいて、ネットによる調査報道を5年間継続してきた。その集積として、伊藤知事の4選をストップさせた。溜めに溜めた威力あるネット情報力は、100万人力にも匹敵するパワーを発揮することもある。お見事という言葉しかない。既存メディアの記者たちよ!!お前たちに首長の首が獲れるか
HUNTERは5年間にわたって、反伊藤知事キャンペーンを展開してきたが、既存メディアの記者たちはまったく無視してきた。知事リコール運動に対しても、冷ややかな視線で眺めることに終始してきた。地元・南日本新聞と伊藤県政との癒着ぶりは呆れ果てた。『権力をチェックする』というメディアの根幹使命を忘却するようであれば、いずれ鉄槌を下されるであろう。どの新聞社も、もう経営状態は行き詰まる寸前にある。
既存マスコミの記者さんたちよ!!ネット情報は、条件がそろえば100万人力の爆発が可能だ。たまには、首長の首を刈り取る記事の1本でも、書いたらどうだ。
(つづく)
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