2024年12月23日( 月 )

現代の経営は根幹・根源が問われる~安成工務店・CSV経営に学ぶ(4)

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貴方はCSV経営をしていますか?

work1min (株)安成工務店・安成信次社長との対談の矢先に「児玉社長!!CSV経営はご承知のことでしょうが、『CSV REPORT 2016』を作成しました。一読ください」とそのレポートを提示された。まずは赤面した。「CSVとは何ですか?知りませんでした」と、正直に尋ねることができなかったのである。ここが己の人間器量の小ささの証明だ。

 おそらく業種を問わず、福岡の企業の中でCSV経営を実践しているところは稀少であろう。一瞬、「理念経営を発展させたものか!!」と直感はした。福岡における理念経営の体現者は、健康住宅(株)(福岡市城南区、畑中直代表)である。もう10年前になるか、畑中直社長・安成信次社長との『理念を具現化させる住宅造りといかなるものか』という対談を行った。この対談を通じて、2人の理念経営に対する真剣さ・卓越したセンスの持ち主であることを思い知らされた。結果、2社ともそれぞれに『健康を守り地球にやさしいエネルギーロスを封鎖する住宅』を供給し続け、高級住宅ブランドを強固に確立させてきた。

 話は余談になるが、九州でトップの建設請負の松尾建設(株)(佐賀市、松尾哲吾代表)は、市場環境が拡大されて、久しぶりに連結700億円を突破した。800億円に近づく勢いは続くであろう。ところが、取材してもトキメキ感をまったく持てない。ただ市場が拡大されると「人の手が足りない、足りない」と嘆き、市場が減れば「大変だ、この先どうなるのか」とウロウロするばかり。「自力で市場をつくるとか」「顧客をどう掴むか」という経営戦略をまったく聞くことができない(たまには、安成工務店のような経営者の存在もある)。

 お題目の経営理念を掲げているが、こちらの心に共感を与えることが稀である。経営の底が浅いが故なのであろうか?しかし、他人事ではない。弊社の場合でも「どうして髙島・福岡市政を批判し続けるのか?」を問われると、編集理念である「自立・自覚した福岡市民の創出のために、あらゆる情報を提供している」と応えることにしている。だが、質問者へ充分に説得できる回答を行えない。編集理念が骨肉化できていない証明である。

(つづく)

 
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