溶けて溶けてどこへ行くの? 我々には覚悟はあるか(2)~突破力でしか生き残れない(後)
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見ていないことを見たように描写する天才・草刈克二
草刈克二氏はもう75歳である。同氏は東京商工リサーチ情報部長(本社)で定年退職した。恐らく同社同期で働いている現職はいないだろう。草刈氏とは筆者の前職では情報ライバル関係で、スクープ取りの競争を繰り広げる仲であった。途中で同氏は東京本社に栄転、そこで中央での情報ネットワークを築いた。15年前、定年退職して帰福した。その時点から原稿の依頼をしている。草刈氏は現在でも年間、4冊の経済本=企業経営教訓実例を連載出版として継続しているのだ。この制作執念には頭が下がる。
「克二兄貴!!大塚家具のお家騒動を頼むよ!!」と原稿依頼する。そうすると必ず「任してくれ!!」と快諾してくれる。「材料の仕込みがない」という言い訳は全くない。それだけ現実に生じている企業情報を蓄えているのである。膨大な情報量を集積しているのであろう。過去、同氏の記事にはクレームがついたことは一切ない。クレームがつかないということでこちらとしても強い信頼感を抱いている。
もっとも得意としているのは企業内紛の分析・教訓ものである。たくみな描写で非常にリアル感が漂う原稿である。「見たことの無いことを見たように表現する」ことに関しては抜群である。本人は「80歳まで現役」とほざいているが、こちらとしては息絶えるまで原稿依頼を続けるつもりである。
10周年を迎えた〇の会・代表理事 一條好男
2016年12月、東京において一般社団法人〇の会の設立10周年のパーティが行われた。参加者は200名を超える大盛況であった。この〇の会の代表理事・一條好男氏は1960年生まれの56歳、福島県出身。会計事務所、コンサル事務所を経て起業した。だがそこで一度の挫折を経験する。地獄の苦しみから貴重な経験、悟りを得られる。すべてのものを失った中で人間にとって重要なものは6分野ある。この6分野とは「経済面、健康面、教養面、社会生活面、精神面、家庭生活面」を指す。
人生の成功、幸せは6分野のバランスが大切。平凡な真理であるが、一條氏のように稀有な苦しみの環境に落ち込まないと、悟りを得ることは不可能である。2006年11月に企業理念「私たちは、顧客の物心共に豊かな人生を歩む支援をします」を掲げて一般法人〇の会を立ち上げた。一條代表理事が投げかける「金持ちとは何か?」という問いに、こちらは返答に詰まる。「金持ちとは天に召されるまで収入が支出を超える人のことです」という回答を耳にして納得する。何も大金持ちのことを指すのではない。安心して成仏できる物質的な担保ができる人が金持ちの層だと規定するのである。
頑張った人が、経済面にゆとりを持ち、夢を持ち健康で仲間に囲まれ、人生100年の時代を「物心共に豊かに歩む」ことができるライフプランを提案することが「〇の会」の主力業務である。また企業にも同様のサポートを行っている。特に経済面でのサポートは「経済基盤の強化のため、国内外に資産を分ける『資産の三分法』による情報提供」という独特の手法をあみだし確立した。2017年は一條代表理事が指導する一般社団法人〇の会の躍進の年になるであろう。
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