今回の調査では、イオン九州がグループ内合併なども相まって売上高首位に躍り出ました。グループ企業のマックスバリュ九州も事業規模を2倍以上に拡大し両社を合わせた売上は、サンリブ・マルショクグループを抜き去りました。イトーヨーカ堂グループが本格参入していない現状では今後さらに他を引き離していく可能性があります。しかし、業界トップの座はどのように推移するか不透明です。
本拠地は広島ながらショピンセンターでイオンと競り合ってきたイズミは、ゆうあいマートを傘下におさめてスーパー業態での攻勢への体制をととのえています。また、ドラッグストアやディスカウントストアなど異業態の有力企業が相次いで食品の比率を増加させてきました。さらにホームセンター組の参入や生鮮コンビニの九州本格参入も間近に迫っています。
これに対して地場中堅や小規模勢はグループ化によってスケールメリットを模索する勢力や、品揃・接客・店作りで顧客囲い込みなどに力を入れる企業などがあり、それぞれが生き残りを模索しています。
今回レポートでは決算公開企業4ページ24社を含めて合計40社の情報を掲載しました。現在の業界事情を反映してドラッグストアトップのコスモス薬品、ディスカウントストアで業績急成長中のトライアルカンパニーも掲載しました。
また、当社メールマガジンにて高い支持を受けている消費者店舗視察を企業ごとに収録消費者の評価と企業としての実力がどのように関連しているか検証可能としました。各社の評点、売上、財務分析等も掲載しておりますので、与信管理のみならず業界の現状把握、将来予測、営業ツールとしてお役立ていただければ幸いです。
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【目次】2007年度版|九州地区スーパー業界特別レポート
(株)データ・マックス
流通事業部
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