◆福岡地区ゼネコン100社総合財務データ比較(2/3)
その一方で、当期利益は前年比25.55%減ながら4,851百万円で、10年間で2番目に高い水準で、原価高の割りに利益を確保できたのは、諸経費負担を軽減していることと、平均金利負担率が10年で最も低い0.59%に留まっていることによるもので、過去最低水準で推移している金利に加えて各社が借入金負担を軽減させてきたこと、バブル時代のツケの整理も一段落したことなどによる。借入総額も、83,362百万円で、3番目に低く10年間で最高だった1999年の219,527百万円と比較すると136,165百万円も軽減していることになる。ただ、10年前は㈱トミソー建設の54,449百万円、㈱上成建設の19,068百万円、㈱高木工務店の17,226百万円と上位3社で90,743百万円の借入がありこの分が大きく数値を上げていたことになる。
また、借入依存率も1998年、99年00年までは平均50%を超えていたが、現在は28.16%と最低水準になっており、10年前には借入依存率が50%を超える企業も㈱上成建設の114.62%を筆頭に42社を数えていたのに対して、今回は100%を越えた企業はなく、50%を超えた企業も15社に留まるなど、総合的に借入を軽減させてきたことを裏付けることとなっている。加えて、借入依存率が0%の企業も10年前が4社、5年前の2002年が6社だったのが、現在は昨年に引き続き11社と実質無借金企業が1割を超えている。10年前の企業の顔ぶれを見てみると、18社が倒産や廃業に追い込まれている。主な企業は、前述した㈱トミソー建設、㈱上成建設、㈱高木工務店のほか、㈱広創建設、㈱寿工務店と30億円以上の企業が5社入っている。
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【目次】2007年版|福岡地区ゼネコン業界特別レポート
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