◆九州流通企業の上位30社ランキング(4)
これら旧勢力に代わって台頭目覚ましいのが、DSとドラッグストアの新興業態。トライアル・カンパニーは26.8%の増収で伸び率は30社中トップ。ランキングも9位から一気に6位に上がった。とはいえ経常利益利率はわすか1.3%。自己資本比率は4.2%という低さ。いずれをとっても手本と仰ぐ米国ウォルマート・ストアーズの足元にも及ばない。売上急成長に人材育成や管理体制充実などが追い付かないのが実情。自転車操業に近い綱渡りの経営が続く。
新興ドラッグストアの最右翼がコスモス薬品。成長率はトライアルに次ぐ2番目の19.5%。順位も10位入りした。小型商圏に狙いを定め、生活必需品を低価格で提供することで地域の圧倒的なシェアを取るというのがその戦略。日配を扱出だしたドラッグは同社が初めて。酒類ではSMをしのぐ販売力をつけた。09年からの改正薬事法施行で大衆薬の販売が自由競争になる。成長力の真価を問われるターニングポイントと見なされている。
ドラッグでは甘木市に本拠を置き「モリ」の店名で展開しているナチュラルが急速に売上を伸ばしている。大量出店で前期は40%増を記録、30位入りにあと一歩と迫った。
ドラッグも全部が全部、好調なわけではない。投資ファンドの傘下にあったドラッグイレブンは伸び悩んでおり、7月JR九州に売却された。
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【目次】2007年度版|九州地区スーパー業界特別レポート