参加者に、「この体験を今後何に活かしていきたいか」という質問を投げかけてみたところ、たとえば「恵まれた環境下にある日本の子供たちは、自殺などの社会問題も抱えており、カンボジアの子供たちの現状を話し、今を生きることの素晴らしさを伝えたい」、「学校のクラスの人たちに、カンボジアのことを少しでも知ってもらうために発表したい」といった、「現状を伝えたい」という気持ちを持つ参加者が最も多かった。
一方で、音楽療法士を目指し、音楽を通じてカンボジアの子供たちを癒したい、薬剤師としての知識を深めて医療面でカンボジアに貢献したいといった「自分の能力を活かしたい」という回答もあった。
こうした参加者たちの想いが、国境を越えてカンボジアの人たちへ何らかのかたちで伝わること、そして現地で支援活動している人たちの想いが、国境を越えて日本の人たちの心に届くことを切に願う。
さて、これまで22回という長期にわたって連載を続けてきた。今回はテーマを地雷・子供(学校)・経済格差に絞ったため、お伝えできなかった場所・事もまだまだたくさんある。それらについては、CMCのホームページ(http://www.cmc-net.jp/)、または5月中旬に福岡で開催される報告会で報告される予定であるので、そちらでご確認いただければ幸いである。
私自身、今回のツアーで得たものは多かった。これからも一記者として、活動支援の輪を広げることができればと思う。読者の方々も、ただ現状を「知る」だけなく、そこから何かを感じて「実行する」ことに、ぜひ結び付けてほしい。
最後に、今回の取材を快く承諾していただいたCMC代表の大谷賢二さん、色々な見方・考え方を教えてくださった参加者の皆さん、そして、これまでお付き合いいただいた読者の皆様に深く感謝して、筆を擱きたい。
(了)
【大根田康介】
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