01◆戸畑区一枝保育所の移転をめぐって
「一枝保育所は、高松宮妃も見学に訪れた
全国でも先進の乳児保育所だった」
02◆北九州市「新基本構想」への意見募集中!
03◆九州厚生年金会館でパイプオルガン・コンサート
04◆「交流日程に変更なし!」北九州市・韓国青少年交流事業
01◆北九州市の「子育て日本一を実感できる街」が泣く!
「一枝保育所は、高松宮妃も見学に訪れた
全国でも先進の乳児保育所だった」
働く女性の立場で1960年代、乳児保育所設立運動に係わった
元戸畑市職員・新地美智子さんに、一枝保育所設立の経緯を聞く
現在の一枝保育所。設立当時は九州で初めての乳児保育所だった。
北九州市子ども家庭局保育課が仙水町へ強行移転を考えている一枝保育所が、一枝地区/戸畑区にとってどういう存在であったのか、設立の経緯を知る元戸畑市/北九州市職員・新地美智子さんに詳しい話を聞いてきた。
Q:新地さんはどういう立場で保育所設立に関わってこられたのですか。
新地:私は元々、5市合併前の戸畑市の職員で、組合の婦人部に所属していました。
当時はまだ働く女性を支える保育所施設が非常に少なく、市の職員のためだけでなく、働く女性のための施設が必要だとして、組合や地域の方々と乳児保育所設立の運動を行なっていました。
その成果、戸畑市として当時の予算で1000万円が計上され、乳児保育所が建設されることが一旦は決まっていたのです。
しかし5市合併の影響で保育所建設は白紙に戻ったのですが、多くの働く女性にとって乳児保育所が絶対に必要だとして、組合をはじめ多くの地域の方々が設立運動を続け、3年がかりでようやく1964年6月九州で初めての「乳児保育所」が一枝に開設されたのです。
Q:どうして乳児保育所がそれほど必要だったのですか。
新地:今は女性が働くことが当たり前になっていますが、当時はまだ男が外で働き、女は家で家事子育てをするという、一般的な認識がありました。
しかし私も含め外で働く女性がだんだん増えていって、保育施設がないために妊娠したら退職しなければならない人や、子どもを預けられず妊娠を躊躇する人もいました。こういう状況は変えていかなければならない、「産休明けから安心して子どもを預けられる保育所を」と訴えてきたのです。
そういう必死の思いが、多くの方々の理解を得て、女性が生きていく上で、結婚、出産があっても働き続けられる環境を、社会や行政が作っていくべきだという機運になっていったのです。
当時のスローガンとして「いきいきと働き続けられる職場を作りましょう」が掲げられ、戸畑区にはそれまで3歳児以上を預かる保育所は4箇所あったのですが、九州でも初めての0歳児、1・2歳児を預かる「乳児保育所」がこの一枝に開設されることになったのです。
取材 松尾潤二
続く
02◆北九州市「新基本構想・中間とりまとめ」への意見募集中!
これからの北九州市の中長期事業計画と言える「新基本構想」策定作業が、10月の最終答申、年末の策定に向けていよいよ大詰めを迎えようとしている。
市では、これまでの「中間とりまとめ」を発表し、それに対する市民の意見を下記のサイトのとおり募っている。
http://www.city.kitakyushu.jp/pcp_portal/PortalServlet?DISPLAY_ID=DIRECT&NEXT_DISPLAY_ID=U000004&CONTENTS_ID=22936
北九州市にとって、市民にとって非常に大切な新基本構想が、どの方向に向かって走ろうとしているのか、ぜひ多くの方に確認していただきたい。
記者としては、この「中間とりまとめ」を見る限り、「環境」「技術」「暮らし」「アジア」などきれいな言葉が並んでいるが、目標や課題の羅列ばかりで、その目標を達成し、課題をどのように解決していくのか、具体的なシナリオが盛り込まれていないので、「これで本当に基本構想かな?」と心配している。
またどの政策を実施していくためにも、財政面の裏付けが必要なのだが、多大な市債債務を抱える北九州市の行政府として、新基本構想の中で、財政再建や歳入増加への道筋が見当たらない。不思議である。
多くの市民のチェックが、まだまだ必要ではないだろうか。
取材 松尾潤二
北九州市民の強い要望を受け、今年9月の閉館が当面延期された九州厚生年金会館。存続に向けた大きな一歩を祝福してパイプオルガン界の第一人者、松居直美さんを迎え、コンサートが開催される。
http://www.kicpac.org/music/p_organ.20.html
会 場:九州厚生年金会館 ウェルシティ小倉
日 時:9月5日(金) 19:00開演 (18:00開場)
プログラム:
第1部 松居直美 オルガン・リサイタル
第2部 歌とオルガンでつづる音楽物語
入場料:一般2千円 学生1千円
主 催:北九州市、(財)北九州芸術文化振興財団
問合せ先:(財)北九州芸術文化振興財団 音楽事業課
TEL:093-663-6661
このパイプオルガンは、九州厚生年金会館がオープンした1984年4月、市民や企業の募金約2億円で購入された。当時、国内でパイプオルガンのある音楽ホールは東京・渋谷NHKホールなどわずか。西日本では初めてだった。
最近では、パイプオルガンを備えた文化ホールが首都圏を中心に見受けられるが、福岡県内では、クラシック音楽仕様の福岡シンフォニーホールや北九州響ホールにもパイプオルガンは設置されていない。県内でパイプオルガンを装備しているのは、現在でも九州厚生年金会館だけだ。
04◆「交流日程に変更なし!」
北九州市・韓国青少年交流事業
韓国・仁川YMCAの特別プログラムである青少年サッカー交流が日程通り開催された。小・中学生で構成する仁川YMCAサッカーチームの選手12名と保護者4名が8月2日に来北。翌日、小倉南フットボールクラブ他3チームとの交流試合を行い、市内見学や副市長表敬を終え、5日に離北した。
仁川YMCAサッカーチームの選手たちは、猛暑と蒸し暑さの中での交流試合に実力を十分発揮できなかったようだ。
昨年、釜山城東中学校生徒が高須中学校を訪問
8月4日には小倉南区にある湯川中学校(島田清校長)の生徒23名と教諭・保護者8名が、釜山市の龍湖(ヨンホ)中学校を訪問。生徒らは2泊3日の間、釜山市でのホームステイを体験する。
また、国際理解教育の一環として、2年前から釜山市の城東(ソンドン)中学校と相互訪問など、活発な交流を行なっている高須中学校(香月利文校長)は、生徒35名と教諭・保護者6名が、8月11日から2泊3日の日程で釜山市を訪問。ホームステイなどを通じて城東中学校との親交を深める。
http://www.kita9.ed.jp/takasu-j/
竹島(独島)問題が騒がれている時期の受け入れについて、記者は釜山市の両中学校校長に意見を聞いたが、「青少年交流と独島問題は別」とし、「当初の計画通り生徒間交流を進める」との回答であった。
(取材:森脇喜一)
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