◆こう見る・福岡空港「かさ上案」、航空技術進捗を睨み論議を(3)
自由民主党福岡県議団会長 藏内 勇夫県議会議員
◆こう見る・福岡空港「かさ上案」、航空技術進捗を睨み論議を(3)
自由民主党福岡県議団会長 藏内 勇夫県議会議員
国土交通省が6月末に発表した現福岡空港の増設新案がより現実味を帯びてきた。これに対して「新設」派の、劣勢を挽回する動きが活発化し始めている。
福岡県議会の最大会派―自民党県議団の会長であり、県議会最大のキーマンでもある藏内勇夫氏に、福岡県政の重要な課題である福岡空港をどうするのか、インタビューを行なった。
藏内 勇夫県議会議員(選挙区・筑後市/当選6回)
自由民主党福岡県議団会長
所属委員会―警察委員会・国際交流推進対策調査特別委員会
――経済界が今、声高に「新設」を発言している狙いは、もっと国が金を出すべきだということでしょうか。
蔵内/
空港などは「公」、特に新福岡空港の整備は国がやるべきだと思います。しかし今の時代は、「公」だけで造れる時代ではありません。むしろ民間の負担が求められている時代になりました。
《空港新設・増設どっち》
――新設か増設かの議論の落ち着き先は?
蔵内/
「現空港増設」「新設」「北九州空港整備案」あるいは「佐賀空港との連携」など、地域や立場によって様々な意見があります。あえて議会の意見をまとめるには至っておりません。
――自民党の県議の中にも様々な意見がありますが、逆にそのことで論点も定まっていないようにも感じますが。
蔵内/
「新空港」論というのは、事業費と場所とを比較検討するという、割りと単純な話でもあります。玄海沖にするのか新宮沖にするのか、位置の問題です。
現空港を整備する場合には、A案、B案、C案があり今度D案が出されましたが、このD案でどれだけ発着回数が増えるのか、が明確ではありませんね。年間で14、5万回が限界であると言われていますが、D案でどれだけ増便ができるのか、という数字がないので論議のしようがありません。D案がこの時期に出たということは、次にE案が出てくるような気がします(笑)。A、B、C案が出されてからしばらく経って、これらの案では発着回数が意外と増えない、という話を聞いたことがあります。これでは話にならないということでD案になったと思います。
つづく
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