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マックス北九州ニュース

マックス北九州ニュース 102号 2008/08/20
マックス北九州ニュース
2008年8月20日 17:18

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 ● 北九州市の「子育て日本一を実感できる街」が泣く!
   欺瞞だらけの子ども家庭局保育課の「回答書」を検証する

 ● 「新・北九州市基本構想」を検証する(3)

 
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●北九州市の「子育て日本一を実感できる街」が泣く! 欺瞞だらけの子ども家庭局保育課の「回答書」を検証する

 8月11日の第2回住民説明会で、子ども家庭局保育課から出された「公開質問状に対する回答書」の内容を続けて検証していこう。

 6月3日に出された10項目の公開質問状。その最初の質問が今回の移転問題のキーポイントだ。

【質問】
 共働きの家庭では、仕事上の時間的制約からどうしても子供の送迎には、お爺ちゃんやお婆ちゃんの手を借りなくてはなりません。その祖父母が歩いて送迎するのには、仙水町ではあまりにも距離が遠く、一枝の金毘羅地域から4キロ以上歩くことになり、しかも仙水町に入る交差点や歩道は、送迎時には車の渋滞や自転車の往来がひどく、とても年配者の足で送迎できる距離と環境ではありません。
 保育所に通うことすら困難な家庭が増えても、それでも仙水町が保護者のために良い環境だというのですか。

保育課の《回答》
 移転先の市有地は、現在の一枝保育所からお子さんや高齢者の方でも歩いて移動できる場所にあります。また移転先に至る経路には歩道や信号機、横断歩道、歩道橋も適宜整備されており、歩行者の安全にも配慮した環境が整っています。
 加えて移転先は大通りから一歩離れた閑静な場所にあり、隣接する一方通行路の交通量も少なく、歩行者の安全を妨げるものではありません。
 保育所の移転に伴い、朝夕の送迎時には保育所周辺の交通量の増加も見込まれますが、広い敷地を活かして送迎車両を敷地内に誘導することにより、車両の混雑を回避し、歩行者の安全も確保できると考えています。

【質問】《回答》のギャップをこの中で読み取っていただけるだろうか。
 まず「現在の一枝保育所からお子さんや高齢者の方でも歩いて移動できる場所にあります」といとも簡単に答えているが、保護者・住民側はそこに住んでいて実態を知っているから、それが本当に困難だと考えるからこそこの質問を出しているのだ。
 実際に朝夕の送迎時に、子供を伴った高齢者に歩いてもらいテストをしたというなら、その証拠を出すべきだろう。
 次に「移転先に至る経路には歩道や信号機、横断歩道、歩道橋も適宜整備されており」と記されているが、ではこの道に歩道はあるのだろうか。

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 しかも朝夕の送迎時には、明治学園に送り迎えする車両がかなりのスピードでここを通り抜ける。

 こういう実情にもかかわらず、保護者・高齢者が子供を連れて送迎するのに、どこが安全だと言い切るのか。
 しかも明治学園前の歩道は、朝夕大変多くの自転車がスピードを出して通行している。歩道があれば安全だという無神経な役人に、もし歩道上で高齢者や子供に自転車との事故が起きたら、という質問は意味がないのだろうか。

 保育課の回答文書は、実態とかけ離れた欺瞞に満ちている。
 いよいよ明日は保健病院委員会で第2回陳情の審議が行われる、委員会の議員「先生」方、実際に送迎時間帯に現地を歩いて見てから、保育課の説明を聞いて下さいね。
市民の代表の先生方ですから、こんなこと言われなくても当然現地は歩いてみていらっしゃるでしょうけど。

【取材 松尾潤二】

つづく

 
 
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●「新・北九州市基本構想」を検証する(3)

 北九州市がこれまで行なってきた環境国際協力は、政府開発援助(ODA)の実施機関である独立行政法人国際協力機構(JICA)から、(財)北九州国際技術協力協会(KITA)が受託実施した事業が中心で、1980年以来、累計で43カ国3千3百人を超えるアジア諸国からの受け入れ研修を行なってきた。まさに「環境都市・北九州」の名声はKITAの貢献によるものであると言っても過言ではない。

 環境都市の名声を継承・発展させるべく、2004年11月に発足した日韓中10都市が加盟する「東アジア経済交流推進機構」の環境部会において、北九州市は日本側の幹事都市として環境関連行事をリードしてきた。今年10月には下関市において第4回環境部会会議が予定されている。
 しかし、4年目を迎える環境部会の開催内容を見ると、各都市専門家の研究発表やプロジェクトに関する行政間の協議・成果報告が中心で、環境人材育成に向けた具体的なロードマップは期待できそうにない。北九州市は国際的な環境教育、アジアにおける環境人材教育をどのようにリードしていくのであろうか。

 アジア地域に視野を広げた環境人材育成には、学研都市と北九州空港や日韓定期航路「モジライン」など、整備された社会基盤を連携させながら「使いこなす」発想が必要であろう。「環境」を素材にして、アジア地域から次世代を担う人材を果敢に呼び込むことである。

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 東アジア経済交流推進機構の会員都市である中韓7都市(天津、大連、青島、烟台、仁川、釜山、蔚山)は、いずれも東アジア地域の代表的な工業都市で、環境問題への関心が高い。特に、韓国の釜山市、蔚山市、仁川市は北九州市と同レベルの環境課題を抱えており、環境関連学部を設置する大学が多い。

 したがって、先ず、直行路で結ばれた韓国3都市のこうした大学との提携を拡大し、相互に単位取得できるシステムを構築することで、学生の自由往来を活発化させることである。
 文部科学省はじめ、中韓両国にこれを妨げる制度があるならば、東アジア経済交流推進機構会員10都市が知恵を出し合って乗り越えることだ。そして、これを強力にリードしていく事こそ、環境首都を目指す「環境部会」幹事都市・北九州の役割ではなかろうか。

【取材:森脇喜一】

 
 
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