東峰住宅の売却経過の裏側
佐賀銀行は当初、東峰住宅(株)の売却ではなく、アーサーヒューマネットの売却(M&A)を計画していたようだ。関係者によると2005年始め佐賀銀行の役員から関係者に対して「アーサーヒューマネットの購入先を見つけて欲しい」との依頼を受け、同年5月には具体的な条件詰めまで行っていたとのこと。そこで関係者は、福岡・東京・広島の不動産開発会社に打診、東京の会社は具体的に買収・業務提携の申し入れまで行なっていた。ところが、不良債権処理に立ちはだかる金融庁の銀行調査もあり、佐賀銀行役員会でアーサーヒューマネットの売却は時期尚早として同年11月に保留扱いになってしまった。
同年12月には当該役員から、今度は東峰住宅の売却話を持ちかけられ、関係者は東京・名古屋・広島の不動産開発会社に東峰住宅のM&Aを持ちかけた。
佐賀銀行は、自行と売主の東峰住宅の代理人として日興コーディアル証券を決定、関係者は日興コーディアル証券との間で秘密保持契約を締結して事に当たっていた。
〈アーサーヒューマネットと東峰住宅の売却経過〉 | ||
03年9月 |
(株)アーサーホーム業務分割、同社の不動産開発部門をアーサーヒューマネットに譲渡、アーサーホームは不動産管理会社となる。 | |
04年 1月 |
東峰住宅産業は、会社分割して(現業部門)東峰住宅(株)、(不動産管理会社)春吉住宅(株)とした | |
05年1月 |
アーサーヒューマネットの売却を関係者に打診 | |
12月 |
アーサーヒューマネットの売却構想は佐賀銀行役員会で保留扱いに 佐賀銀行役員⇒東峰住宅の売却打診 |
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06年5月 |
名古屋の東峰住宅の買収候補先が、(福岡進出予定デベを知っていた)新生銀行を紹介。関係者は新生銀行担当者に会う | |
07年5月 |
東峰住宅を穴吹興産(=あなぶき興産九州(株))が1億6,000万円で買収 | |
08年 8月 |
アーサーヒューマネット売却先決定、不動産開発部門は穴吹興産(あなぶき興産九州)、マンション管理事業は(株)穴吹ハウジングサービス(穴吹興産と資本関係はないが、代表の実母が経営)に譲渡することが決定した。不動産開発部門は債権債務を引継ぎ0円譲渡。 |
つづく
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