《8月21日の保健病院委員会では、移転場所は特定されていなかった》
8月21日の保健病院委員会で、社民党の森本由美議員は「福祉事業団3月の理事会全員一致で移転を承認」と発言したが、事業団理事会で承認されたのは、「一枝保育所の改築」だけであり、場所は特定されていなかったことが明らかになった。
(中略)
同日森本議員は、福祉事業団の理事であるという立場で、仙水町移転に誘導するための質疑を行なっていた。
その中で一番気になったのが、「3月の福祉事業団理事会において全員一致で移転を賛成した」というくだりである。
理事会の理事には、移転反対の立場をとる共産党の井上議員も名を連ねていたので、井上議員の判断が揺れ動いたのかなと疑問に感じていた。メルマガの読者も同じような疑問を持ったらしく、下記のようなメールが届いていた。
『2008年08月28日の記事について
子育て日本一を掲げながら、ここまで住民無視の北九州市にあきれている住民の一人です。一枝地区の住民の皆さんの活動が実を結ぶよう、心から祈っております。
ところで、気になることがあります。記事にある8月21日の保健病院委員会のやりとりで、
社会民主党森本由美議員
「昨日、ここまでもめているので、仙水町の現地を見て、一枝保育所の園長にも会ってきました。私は、福祉事業団の理事でもあります。3月28日に事業団の理事会で一枝保育所の移転改築は全員一致で承認されています」
というくだりがありますね。
そこで、北九州市の福祉事業団のホームページ( http://www.kati.gr.jp/kwa/gaiyou.html#riji )を見たのですが、 福祉事業団の理事構成の中に、森本議員と並んで井上真吾 ・北九州市議会(議員) 保健病院委員という名前があるではありませんか!
ええ? と思って北九州市のホームページを確認すると、井上真吾という議員は、紛れもなく共産党の議員です。
(中略)
これは一体、何を意味するのでしょうか?
さきの森本議員の「3月28日に事業団の理事会で一枝保育所の移転改築は全員一致で承認されています」という発言がもし事実なら、井上真吾議員は、保健病院委員会で、一枝地区住民の味方のようなことを言っておきながら、福祉事業団の理事として、移転を推進する立場にあることになります。
にわかには信じられませんが、この井上議員の行動は、一枝地区住民にとって重大な背信行為ではないでしょうか。
ひょっとして、一枝地区住民の皆さんが井上議員に相談などをしていたとしたら、福祉事業団にすべて筒抜けになっているのではないでしょうか?
どちらにしても、見過ごせない事実と思いましたので、記者さんの取材を期待します。』
少し長くなったが、記者も事実関係を調べるため井上真吾議員に連絡してことの真偽を確認した。
井上議員によると、2月~3月の本会議の補正予算審議では、一枝保育所は「仙水町に移転改築」となっていて、保護者や住民の移転反対の動きを聞いていたので、反対の意見表明を行なった。
3月に開催された福祉事業団理事会での平成20年度計画書・収支予算書の審議では、議案第5号第4項に「保育所建替えについては、平成20年度は一枝保育所の改築を計画しており、今後も老朽化した保育所の建替え実現に向け、市関係機関と連携し計画的に進めていきたい」という内容であったので、移転については何も記されてなく、老朽化による建替えの必要性はあると判断して賛成の意見を投じたとのことである。
3月の理事会時点では移転反対の陳情も出されていたので、事業団が故意に移転を隠したとは思わないが、移転については計画書に表記されてなかったのである。
つまり井上議員は事業団理事会で「移転」に賛成した訳ではなかった。森本議員がどこまで3月の理事会の内容を覚えていて、保健病院委員会で発言したか分らないが、「改築」問題と「移転」問題は大きく異なるのに、事業団理事という立場で、保健病院委員会の審議の方向性を歪める発言をしたことは問題ではなかろうか。
つづく
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