-企業誘致の条件は徐々に整備されつつあるようですが。
西原
誘致を進めるために県に職員を派遣していますし、市にも企業誘致係を設置しました。来年4月には九州自動車道のみやま・柳川インターチェンジが完成し供用開始になります。企業誘致むけの用地取得を進めています。ただ農業が基幹産業でもあり、優良の農地のほとんどが農業振興地域内にありますから、具体的に企業が来るということでないと除外できないことと、一方、事前に団地を造成しておかないと企業を誘致しづらいというジレンマにありますが、5~10万坪くらいの用地を確保したいと考えています。そのために「みやま市企業誘致基金」を創設し具体的な検討を始めています。
-企業を呼び込むための、みやま市のセールスポイントや方策は何でしょうか。
西原
みやま市は平地がほとんどで、地盤はしっかりしていますし、水も豊富で環境に優れ、労働力もあります。インターもでき、新幹線もできて交通アクセスも整備されますので、企業にきてもらう条件はできあがりつつあります。インターチェンジの近くに用地を準備していくことが最優先です。いま自動車産業を取り巻く環境が激変してきていますので、どういう産業を誘致していくか検討中です。
行政の透明度を高め、健全財政を貫く
-保健医療経営大学が今年開校しましたが、思いのほか入学者が少なかったですが。
西原
保健医療経営大学についてはシビアに考えています。毎年多額の赤字を出していったらどうしようもありません。「聖マリア病院がありますから、バックアップ体制は大丈夫だ」という声も聞かれますが、そこだけに頼るわけにはいきません。生徒募集に大きな力を入れなければなりません。少子高齢化が進行している中での生徒募集や地元での就職先も非常に困難な状況であります。本年6月に、大学と市で連携協力に関する包括協定を結びました。この包括協定を双方が実のあるものにしていかなければなりません。行政と地域、学校が協力して生徒の募集、教育の充実に努めていきたいと思います。
-1期目の残り2年半にむけての所信をお聞かせください。
西原
これだけ不透明で変化のスピードが速い現代ですから、一定の目標を掲げつつも柔軟に機敏に対応していくことが求められていると思います。そこを基本にして、重点施策として、人口減にストップをかけ、経済活動を活性化させていく。行政の透明度を高めていくこと、健全財政を貫いていくことです。そして高齢社会に対応した安全・安心の福祉を進めていくことです。児童が少なくなってきましたので、学校の統廃合を進め、教育をより充実したものにしていくことが今後の課題です。
行政改革については、昨年度に行政改革大綱を作成しましたので、それに沿った改革を推進していく中で生み出した財源を総合計画に繰り入れていきたいと考えています。そのために行政改革を推進し、行財政基盤の強化を図っていきたいと考えています。
-お忙しい中本当にありがとうございました。今後のご活躍を祈念します。
西原
ありがとうございました。
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