《新保育所は、新設される一時保育室を除くと
園舎はわずか1割程度しか広くなく、
2歳児、5歳児の部屋は逆に狭くなっている》
8月30日、福祉事業団から保護者に対して移転先保育所のレイアウト
説明が行なわれ、保護者会は保育課や事業団が行なった事前の説明より
も建物や園庭が広くならないのではないかと疑問に感じて、具体的な図
面の配布や各部屋面積の提出を事業団に求めていた。
しかしほぼ1ヶ月経過しても事業団は入札に影響が出るとして、具体
的資料や面積の回答を拒んでいる。
保護者会のメンバーが、説明会でのプロジェクター画像を録画しており、
そこに映し出されていた図面から、移転先保育所の面積を割り出した資
料を入手したので紹介しよう。
現在の一枝保育所と移転先の比較
現一枝保育所 仙水町 比率
園庭 660㎡ 800㎡ 121%
園舎1階一時保育 (現在なし) 50㎡弱
0歳児室
1歳児室 51,7㎡
2歳児室 (55㎡) 51,7㎡
2階3歳児室 40㎡ 51,7㎡
4歳児室 40㎡ 51,7㎡
5歳児室 55㎡ 51,7㎡
遊戯室 114㎡ 128㎡
園舎計 817㎡ 970㎡ 118%
これまで保育課と福祉事業団は「広い敷地を利用してゆとりある施設や園庭、駐車場を確保する」と繰り返し説明を行なってきた。
しかし実際の図面を見ると、確かに駐車場は確保されたものの、園庭も園舎も事前の説明ほどは広くなっていないことが分かる。
現在の園庭が手狭であることを強調していたが、わずか2割しか広くならない。保健病院委員会の世良議員に保護者会が移転反対を訴えていた際に、世良議員は保護者会に対して、「移転先は建物も2割以上広くゆったりとしたつくりになりますし、園庭も4割程度広くなります」と説明するメールを送っていた。
2回の陳情審議が行なわれた保健病院委員会でも世良議員や保育課は、園庭と園舎が現状よりもかなり広くなることを強調して、移転は正当であると説明していた。新設される一時保育のスペースを除くと園舎はわずか1割程度しか広くなっていないし、2歳児、5歳児の部屋は逆に狭くなっている。
審議過程では確かな数字を公表せず、いかにもゆとり保育ができるかのように語っておき、工事が間近になって、事実を小出しにしていく保育課と事業団の狡さには呆れる。
また9月22日の決算委員会で井上真吾議員が北橋市長へ一枝保育所移転について質問を行なっていた際に、「まだそんなことをやっているのか」と軽蔑するように井上議員の方を振り返っていた世良議員。
傍聴していた一枝住民・保護者は、しっかりその様子を見ていましたよ。
北橋市長を支える会派(市民の風/民主党)の政調会長である世良議員は、市長や執行部の政策を決定するブレインとして実権を握ってきているのだろうが、一枝保育所の問題を見ていると、本来の「市民の視点」を失っているのではないかと危惧が膨らんでしまう。
権力を握ると、人は変わってしまうものなのだろうか。
つづく
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