新空港代表案「三苫・新宮ゾーンN61゜E案」と
増設代表案「西側配置(滑走路間隔210m)改良案を提示
―企画・地域振興部空港対策局
9月5日の県議会空港対策調査特別委員会では、既報のように「空港新設か増設か」の二者択一を迫る「ステップ4」に対して自民党の重鎮が「連携を」主張し牽制球を投げた。
空港対策局は13名の委員の前で「ステップ4」に向けた検討状況として以下の報告を行なった。
1、滑走路増設案の整理と代表案の検討として、先に示された配置案3案を検討した結果、利便性は東側配置(滑走路300m)案がやや優位であるが、運航、社会環境及び建設(費)では、西側配置(滑走路間隔210m)改良案が最も優位である。したがって今後比較評価の代表案としては「西側配置(滑走路間隔210m)改良案」とする。
2、新空港案の整理と代表案の検討として、三苫・新宮ゾーンの2案と志賀島・奈多ゾーンの4案を検討したが、それぞれの配置案は条件(運航空域、環境条件、騒音、ウインドカバレッジなど)を満たしており大差はない。そこで建設コストに大きな影響を及ぼす「平均水深が優位な配置案」に絞り込んだ結果、三苫・新宮ゾーンN61゜E案と志賀島・奈多ゾーンN25゜E案の2案とした。しかしこの「2案は甲乙付けがたく、現段階で2案の優劣を判断すること困難」である。一方で、増設案との比較評価を分かりやすく行うためには、「新空港の案も1つに」することが望ましい。したがって、現段階でアクセス、事業費の面で比較的優位であると考えられる「三苫・新宮ゾーンN61゜E案」を新空港代表案とした。
要するに、増設案と新設案それぞれ1案ずつに絞った代表案を特別委で議論してもらう、ということだ。
北九州、佐賀有明空港そして福岡空港での機能分担・連携の声が根強く存在するのもかかわらず、議論の幅を前述の2案に絞り、誘導していくありかたが良いのかどうか。先の自民党委員の発言はそれに対する根本的な疑義を唱えたものであると言える。
では、5日の委員会でいかなる発言があったのか、次号で報告することとしたい。
つづく
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