建築から土木までこなす日産建設は、旧新興財閥(現在の日立・日産自動車等)であった日産グループに位置していた。しかしバブル時代スーパーのニチイ(マイカル)により子会社化され、その後のマイカル破綻で動向注目、2002年3月、会社更生法適用を申請して破綻した。
マリコンの「りんかい建設」が日産建設のスポンサーとなり、2003年7月「りんかい建設」が日産建設を吸収合併、社名を「りんかい日産建設」とした。
国はバブル崩壊後の景気浮揚策として膨大な公共投資を執行、全国の港は殆どが改修された。当時の公共投資のツケがこん日の国の財政破綻となっているが、最近の公共投資の大幅減少はマリコンを直撃しており、「りんかい建設」も丘に上がるしかなかった。そこで不動産事業へも食指を伸ばしていたがバブル崩壊、保証債務もあった。
「りんかい建設」より日産建設の規模が大きく、またマリコンの仕事が少なすぎ「りんかい建設」は主導権を持ちえず、旧日産建設が主導した経営となっていた。
2007年3月期の工事売上高は724億円、そのうち建築工事397億円、土木295億円、浚渫21億円ほかとなっていた。
福岡での「りんかい日産建設」は、中央区薬院のレナウン跡地を開発したものの、テナントの入居もなく長い間閉鎖状態、また料飲食ビル開発もこれまで購入していたファンドが、突然購入を停止するという八方塞がりの状態となっていた。雷山カントリークラブの別荘地も同社が経営している。旧日産建設はマイカルの子会社であり、当事開発事業を行なうことはなかったことから、「りんかい建設」と合体してからは、どちらかの不動産好きな人が主導権を持ち、物件開発にあたっていたのであろう。
今回の破綻は、不動産事業における資金固定化が原因である。
主なマリコンの現況
(1)みらい建設グループ(中核の旧大都工業がマリコン)も07年9月、民事再生法適用申請。
(2)東洋建設も慣れない丘に上がりジリ貧へ、今では前田建設工業に支援を仰ぐ。
(3)若築建設もデベに焦げ付き、業績も悪化、人減らし。
(4)テトラは不動建設の陸上土木部門を吸収合併して生き残り模索中。
(5)佐伯建設工業は国土総合建設と弱者マリコン同士で合体して「あおみ建設」となった。
(6)東亜建設工業も業績は良くない。建築工事売上高が全体の3分の1の500億円となっている。本社不動産を売却して財務体質強化をはかってはいるが・・・・。
(7)五洋建設は有利子負債が重く、焦げ付きも発生、現在では噂の対象になっている。
りんかい日産建設 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
要約貸借対照表 (単位:百万円) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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※臭うのは、資金固定化を招いていた開発事業支出金+短期貸付金 = 219億33百万円。
2年間以上かかる中型物件以上の工事物件を持っていなかった? ・・・・これでは潰れるわ。 |
業績推移 (単位:百万円) | ||||||||||||||||||||||||
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