小沢一郎代表の3選が決まった民主党は、予定される総選挙で福岡7区の候補者を差し替えることを決めた模様。同選挙区の民主党公認予定者は前回総選挙にも出馬した中屋大介とされていたが、早くから差し替えの可能性が取りざたされていた。新たに民主7区の「顔」となるのは野田国義八女市長。
野田氏は1958年、広川町生まれ、県立福島高校、日本大学法学部政治経済学科卒。泰道三八氏(元衆院議員、エスエス製薬会長、コスモ信組理事長)の事務所に勤務した後、現自民党選対委員長・古賀誠衆院議員の秘書を経て、93年八女市長に初当選、現在4期目。初当選時は全国最年少市長として注目を集めた。改革派の市長としてもさることながら、全国市長会副会長、青年市長会会長などの要職も歴任し、県南では一定の知名度を誇る。
一方、福岡7区の自民党公認候補は古賀誠選対委員長。同党の選挙を取り仕切る、文字通り自民の顔の1人である。民主党は、古賀氏の元秘書であり、保守票を取り込める可能性が高い上、古賀氏の選挙手法を熟知する野田氏を「刺客」としてぶつけることになる。
自民党は、民主・小沢代表の地元岩手で、小沢代表の元秘書を対立候補として担ぎ出したが、派閥の領袖であり、自民党の選挙責任者でもある古賀氏に対し、意趣返しとも見られる擁立劇となりそうだ。