最も影響を受ける患者・家族の声を聞いていないことは問題です。遠くなること、アクセスが悪いことは、患者が病院に通うことが困難になり、また付き添いや面会の家族にとって大きな負担になります。このことは患者家族のエゴではありません。現に利用している患者・家族の声を聞き、意見を取り入れ、一緒に考えていかなければいい病院はできないと考えます。こども病院をよくしたいという気持ちは皆同じだと思います。だからこそ、私たち患者・家族の声を聞いて欲しいのです。同時によりよい病院にするためには現場の声をきちんと聞く必要があります。しかし、今回の新病院構想(案)は、現場の医療従事者の声が反映されていません。
これまでこども病院は2次医療・3次医療を担うことで市内の小児科医・産科医を支えてきました。よりよい病院にしていくためには市内の現場を担う医師との協力が必要です。小児科医や産科医が減っているという深刻な状況ではなおさら市内の医師との協力が必要です。支えあうという観点のもとに立って、市内の小児科医や産科医の方たちとの協議の場を持ち、よりよい医療体制を作ってください。
また、今回の人工島への移転計画は候補地について十分な検討がなされたとは言えません。「老朽化している。建替えが急がれる。」という理由で現在地での建替えや当仁中跡地など整備の可能性を残したままの断念であり、その可能性は検討さえされていません。六本松九大教養部跡地についてもいまでも交渉の余地は残されていると思います。建替え場所については、今ここで立ち止まり、きちんと検討して市民の財産になるものにすべきです。