民事再生案の認可決定の可否を巡って攻防中の丸美であるが、債権者対策室から送られてきた文書が物議を醸している。
同文書は『株式会社丸美 会員・債権者各位』ではじまり、『民事再生案の認可決定』を得るために、同意議決書の『同意(欄)を○で囲んでご提出願います。』として、債権者に同意を促すもの。『計画案が否決されますと破産(となり)…弁済金は0円』といった、誘導とも取られかねない内容も記載されている。
折しも、丸美被害者の会(本部:熊本県八代市、会長:森田英一氏)が、九州各県における集会にて不同意の意向を固めた直後のタイミングでの文書であり、「旗色の悪い被害者対策室側(申立代理人側)がテコ入れに動いたのではないか」といぶかる声が債権者側から聞かれる。
ある債権者は、「まがりなりにも公平な立場から債権者に同意・不同意を問うべき申請代理人弁護士側が、同意票を出すべきと主張すること自体、やや偏りがあるのではないか。ましてや、債権者を納得させるだけの再生計画案を出せない自らの非を、『弁済金は0円』などと圧力めいた文書を送り付けて取り繕くろう姿勢が腹立たしい」と憤りを隠さない。
被害者の一部は今回の件を福岡地裁に通報。裁判所からの指導を通じた改善を要望したところ、「違法とまでは言えないが、不適切な面がある」との回答を得たとのことだ。対策室側は再生計画案の認可こそが債権者の救済につながるという姿勢なのであろうが、被害者感情に配慮を欠いた面も否定できないように思われる。
なお、丸美被害者の会は、10月9日午前11時から、熊本市の京町会館にて、今回の件に関する記者会見を開くと発表している。
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