「福岡アジア文化賞」の受賞者は、7000人といわれる推薦人による推薦が行われたあと、福岡アジア文化賞審査委員会、学術研究賞選考委員会、芸術・文化賞選考委員会において各賞受賞者が内定する。内定者が決まると、市総務企画局国際部のアジア文化賞担当職員が受賞内定者のもとに出張し、同賞の説明や記者会見などについての協議をすることになる。例年3~4月に、この「受賞内定者との協議」が行われている。昨日報じたように、この折に現地にある報道各社へ、会見参加や記事化を要請して回る。涙ぐましい努力である。そうまでして続けなければならないものとは到底思えない。
出張復命書を精査すると、同賞についてさらに疑問が膨らむ。下記の復命書は07年4月の海外出張時のものだが、受賞内定者との協議の場に「推薦人」が同席していた。あくまでも内定の段階で、推薦人に受賞者が分かっていたということになる。不適切との指摘に対してアジア文化賞担当課は「不適切とは思えない」と言うが、正式発表は毎年6月頃である。この段階で推薦人が同席することは好ましいことではあるまい。
さらに復命書の2枚目からは、この時の協議が不完全に終わったことが読み取れるのだが、あとは「Eメール」でやりとりすることが記されている。この出張は本当に必要だったのかという疑問が生じる。「公費があるから使う」という安易な考え方が透けて見えるが・・・。
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(つづく)
【市政取材班】
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