最後に、Net-IB読者のご意見を掲載して当シリーズを締めくくりたい。たくさんのご意見が寄せられたが、その一部を紹介しよう。
■ネットIB読者Aさん
私は以前ベスト電器で働いていました、元従業員です。
他の量販店に比べるところはたくさんありますが、まず若い人材が育たないと言うのがあります。教育の場が有るのに、上司の方に育てるという能力がないので、やる気や負けん気なのがそがれて、活気が無くなって行きます。お給料面でも他量販店と差が開くいっぽうでやる気が無くなってしまうのは否めないと思います。
価格やポイントなどはもう何年も前からやっていくべき所なのに、頭の硬い上層部は実行できませんでした。
チラシの広告等も価格の違いがはっきり解かっているのに、毎度同じようなチラシで戦う意志が私には見えませんでした。もう辞めて何年にもなりますが、正直残念でなりません。
そして年配の従業員が多く、接客の時にお客様となぁなぁな感じになり、不快感を与えてしまうのが印象的でした。
現在の会社の構成は仲がよく自分のおひざ元に置きたい従業員で成り立っているので、事実能力がある人たちは自ら会社の門を出て行ってしまったのは仕方がないと思います。
■ネットIB読者Bさん
6年ほど前に、箱崎店に修理依頼(ベストで購入したもの。1年目くらい)したら、「完全に壊れてから持って来い」(ほんとにこう言われた)と、外国人っぽい人につたない日本語で言われた。
結局、自分でメーカーの人を呼んで修理してもらった。それまではずっとベスト電器だったが、それ以来行ってない。
■ネットIB読者Cさん
ベスト電器の凋落ぶりは残念としかいいようがありません。
以前は他店と同様な価格ならベストで買う、という考えでいましたが、次第に価格は勝負にならず、かといって店員の質も落ちていくばかり。仕舞いには品揃えが悪くなってしまった。古い商品が売れないから新しい商品が入れられない悪循環が見て取れる始末でした。
子供の頃は実質的にベスト電器しかなかったですが、買い物に行くのが楽しみでした。今のベストは店内は閑散として活気がなく、商品は色あせ、店員はやる気なし。これでは買おうという気にさえさせてくれません。おそらく現場の人のモチベーションも低いのでしょう。
今後は電気のコンビニを目指してはいかがかと思います。消耗品関係を主体にして、売れ筋商品やスポットで安い商品をアウトレット価格で短期に売るのです。そして店内に流れる音楽だけでなく、本当の意味での「みんなのベスト」になって欲しい。九州の人達の多くは元気なベストに戻ってきて欲しいと願っていると思います。
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これまで「敗戦したベスト電器」特集を11回にわたってお送りしてきた。すでに10年以上前から勝負が決していた歴史を辿りながら、そのなかで消費者が感じてきた率直な意見を届けてきたつもりだ。こうした声に真摯に耳を傾けなければ、ベスト電器に明日はない。
【大根田 康介】
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