ここからは消費者の声を掲載していく。結局、家電販売店の評価を決めるのは消費者。いかなる戦略を練ろうとも、いかなる経営努力をしようとも、顧客ニーズ・顧客満足からかけ離れていては無意味だ。そういう意味で、ここで生の声を届けることは大きな意義があると考えている。
<消費者の声>
■サラリーマンAさん
私は家電に関しては店舗をいろいろ使い分けている。ベストは古い体質がずっと引き続いてきた(=北田一族から抜け切れなかった)から、業績が悪くなったのも仕方ないと思う。
家電の無料設置など、保守サービスの面では年配の方にとっては良かったかもしれないが、若い人の購買意欲をつかむにはやはりポイントバックの差は大きいと思う。ベスト以外の店舗のチラシと比べても、違いは一目瞭然だ。どうしても消費者は割安の方に走るから、ベストもアウトレットなどで対抗しようとしているのだろうが、いかんせん手遅れ感は否めない。
私自身、一ファンとして昔はベスト一筋だった。当時は購入金額の5%で5年間保証も魅力的だったし、家電の設置も丁寧だった。ようやく最近になって経営陣の入れ替えが起こったが、これを2~3年前にやっておくべきだった。大型店だと仕入れで他店に負けると思う。たとえば小型の地域密着型にして、田舎で小規模の「電器のコンビニ」でも目指してみたらどうか。思い切った改革が必要とされていると思う。
■会社役員Bさん
私はデオデオアウトレット香椎浜店をよく使う。近くにベストやヤマダ電機もあるが、何となく足がこちらに向く。ベストのメンテナンスは良かった。ウォシュレットを取り付けたが、アフターサービスに不満はない。以前は会社間でも取引していたが、ベストクレジットサービスの業績も良く、グループとして元気があった。
ただ、北田体制から有薗体制に移行したとき、現場の意見が役員の耳にまで届いていないのではと思うことがしばしばあった。また、出張ひとつにしても、代表決済が必要で非常に縛りがあったと聞いている。
かつては「ベストレンタル」「ベストビデオ」という名称でDVD・ビデオのレンタル事業を行なっており、途中まではそれなりに順調だったが、ツタヤなどに立地で負けたこともあり、新しい店舗をつくっても長続きしなかった。今ではゲオになったが、本体の方の業績悪化のひとつの要因だと思う。
なお、『Net-IB』読者の皆様のご意見も広く集めたいと思う。ぜひ、https://www.data-max.co.jp/ask.htmlまで皆様の想いをぶつけてほしい。
【大根田 康介】
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