現職首相と幹事長による「政治とカネ」の問題が、民主党を直撃した。21日に投開票が行なわれた注目の長崎県知事選で、民主党など与党3党が推薦した候補者が惨敗。今年夏の参院選へ暗雲が漂い始めた。
民主党福岡県連の吉村敏男幹事長に話を聞いた。
-長崎県知事選の敗北をどう見るか?
「(総選挙が行なわれた)8月30日の熱が冷めて来ている。自民党の支持が上がっているのではない。意識的無党派層が足踏みしている。『政治とカネ』の問題が影響を与えたのは認めざるを得ない」
-知事選での大敗を受けて、小沢幹事長の責任を問う声が出てくると思うが・・・。
「小沢幹事長の責任を問う声は上がらないと思っている。急速に肥大化した民主党を束ねる力量があるのは、小沢一郎という政治家だけだからだ。誰も真似することなどできない」
-夏の参院選に向けてどう立て直していくか?
「これからの選挙は勝ったり負けたりが続くだろう。一喜一憂することはない。民主党は政権交代後、初めて新年度予算というものを組んだ。マニフェストに記した『子ども手当』などが実現し、国民に政権交代の意味を実感してもらえれば、必ず評価してもらえる。一丸となって頑張るしかない」
参院選に向け、2人目の候補者を決めたばかりの民主・福岡県連。長崎の結果に衝撃を受けたことは否定できない。党勢の低落傾向に歯止めがかからなくなっている現在こそ、地方組織の踏ん張りが求められている。吉村県連幹事長の苦闘が続きそうだ。
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