太平洋セメント佐伯プラントは、旧日本セメントが、1926年12月に工場を建設したことを起源とする。大分工場の津久見プラントは、19年11月に旧大分セメントが設立し、38年7月に旧小野田セメントに吸収された。佐伯は旧日本セメント、大分工場津久見プラントは旧小野田セメントの流れを汲む。
佐伯プラントの協力企業関係者は「太平洋セメント内部は、小野田系出身の勢力が圧倒的に強い。合併後、徐々に勢力地図がそうなっていった。旧浅野・日本セメント系の出身者は隅に追いやられている。土佐工場もしかり。土佐は明治時代からだ。旧日本セメント系関係は今後益々厳しい環境下に置かれるであろう。合併して12年を迎えるのに本当に一体になっているとは思えない。佐伯の下請は、日本セメント時代からの企業がほとんどだからね。派閥・勢力の関係だけでの生産中止ではないとは思うが、その要因も大きいよ」と嘆く。
太平洋内部の勢力に屈した形での佐伯プラントの生産中止だろうか?
【河原 清明】
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