17日、福岡市東区・香椎駅周辺で香椎幼稚園維持存続委員会による街頭運動が行なわれた。初夏とは思えぬ暑い日差しのなか、同幼稚園の維持存続を願う保護者たちが、4月30日に発行した香椎幼稚園新聞「なかよしひろば」を配布した。
「私たちは(香椎幼稚園の)維持・存続をできると信じ、頑張っています」。占部みどり代表の訴えが何度も繰り返された。この日、香椎駅周辺と近くの商店街・キラキラ通りに十数名の保護者が展開し、代表同様に熱い訴えとともに通行人へ新聞を配った。
新聞を受け取った人のなかには、足を止め、配布運動を行なう保護者に声をかける姿が何度も見られた。「今、孫が通園しています。どうなるか心配で・・・」という82歳の女性は、幼稚園の近況を尋ねていた。「頑張ってください!」と保護者を励ます高校生もいた。地元住民のなかには、孫、子供、そして自分自身が香椎幼稚園の卒園児であるという人も多い。
また、乳幼児をベビーカーに乗せて歩いていた20代の若い母親たちに取材をしたところ、「ひとつの地域から幼稚園が無くなることに不安を感じる」「教育という点では一緒なのに、片方(幼稚園)を犠牲にするのはおかしい」という声が聞かれた。
香椎幼稚園は、半世紀におよぶ歴史を持つ地域密着型の幼稚園である。その優れた教育方針が高い評価を受けていることは、維持存続運動を行なっているのが経営者ではなく、むしろ利用者である保護者という、ただ一点の事実を見ても明らかである。また、地域住民から愛される存在であることは、配布運動の様子から分かる。
新聞の配布運動は、5月22日まで、香椎を中心に毎日行なわれる予定である。
注)香椎幼稚園の閉園に至る経緯については、「関連リンク」を参照。
▼関連サイト
香椎幼稚園維持存続委員会サポートサイト
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