そもそも口蹄疫とは何か? 農林水産省のホームページによると、口蹄疫ウイルスは、偶蹄類の家畜(牛、豚、山羊、緬羊、水牛など)や野生動物(ラクダやシカなど)がかかる病気で、口蹄疫に感染すると、発熱したり、口のなかや蹄(ひづめ)の付け根などに水ぶくれができたりするなどの症状がみられるという。口蹄疫にかかると、子牛や子豚では死亡することもあるが、成長した家畜では死亡率が数%程度といわれている。人間にはうつらないが、偶蹄類動物に対するウイルスの伝播力が非常に強いので、他の偶蹄類動物へうつさないようにするための措置が必要としている。
今回の口蹄疫の発生源は諸説ある。まず、和牛牧場で発生した説、その隣の水牛牧場で発生した説、飼料の生わらを食べて感染した説など様々である。だが、いずれも確たる証拠はない。感染ルートは未だ不明なのである。「最近ではデフレ景気による影響で各牧場は経費削減の為に飼料代を節約するところも多かった。そのなかには国内産の稲わらが高くて買えず、中国産の稲わらを買って飼料としたことで、そこから感染したケースも十分に考えられる。2000年に発生した口蹄疫も稲わらからだった」と指摘する関係者もいる。しかし、今は国も県も口蹄疫の封じ込めに向けた動きに力を入れている。感染ルートの解明は事態が終息に向かった頃に行なわれ始めるだろう。
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