宮崎の口蹄疫の影響を受けて、子牛(肥育牛)の取引市場に影響が出ている。口蹄疫の影響で九州地区の出荷が鈍った事で、他地域で取引価格が高騰。一部報道機関では、宮崎で非常事態宣言がなされた18日、ワクチン接種が開始された22日を含む5月17(木)~23日(水)の全国の黒毛和牛取引平均価格が1頭当たり前年5月平均に比べ10%以上上昇していると伝えた。
しかし、関係者によれば、「一部報道機関で前年対比の数値比較があったが、これは昨年5月1カ月間と今年5月の一週間との比較数値であるため信憑性に欠ける。正式には6月中旬頃に昨年5月の比較数値の発表がなされるものの、値上がりは間違いないでしょう」としている。
肥育牛である子牛は買取りから出荷するまでに2年近くかかるために、すぐには市場に影響は出ない。しかし、福岡県内のとある焼肉店のオーナーは「先の話ですが不安ですね。いずれは手を打たなければいけませんが、我々焼肉店は、なかなか価格は上げづらい。価格を上げればそれだけ客を失う可能性がある。いずれにせよ影響は大きい」と落胆する。
大手チェーンならば価格高騰の影響は店舗数が多い為に影響は少ないかもしれないが、1店舗のオーナーにとっては価格を上げる事は限界があるため、悩みは尽きないようだ。
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