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食品表示のプロが見分ける健康食品(4)~表示の限界を知り、商品選択眼を鍛える(上)
特別取材
2010年6月 2日 08:00
川合 裕之

1)食品表示の制度上の限界
 現在のところ、健康食品のよしあしを食品表示(パッケージに書いてある内容)だけで測るには限界があります。これは、日本の制度上の原因とメーカーの競争上の原因とあります。今回は、こうした限界の原因を理解しながら、少しでも良いものを選ぶためにどのようにすればよいのかを考えてみたいと思います。
 どの原産地のどんな原材料を使っているのか、結果的に含まれる栄養成分はいくらなのか。これは表示を見れば分かることですね。もう少し詳しい情報として、原材料の細かい品種の違い、さらに製造方法などについては、自主的な表示がない限り分からないと思います。お菓子や加工食品などの一般の食品であれば、ここまでの情報はいらないと思いますが、健康食品では話が変わってくると思います。自分の将来に関わる問題です。その商品のよしあしを測るとなれば、食品表示に書いてある内容では限界がある。普通の食品を想定して作られたものが現在の食品表示制度ですので、当然のことかもしれません。
 例えば同じように見える「カルシウム」や「グルコサミン」にも、炭酸カルシウムや卵殻カルシウム、グルコサミン硫酸やグルコサミン塩酸といった違いがあり、それぞれで吸収率や健康機能に対する研究結果や論文数も異なります。また、製造方法や栄養成分の組み合わせによる相乗効果の違いも分かりませんし、商品の安全性に対する確認の違いも分かりません。さらに商品を選択するうえで、深刻なことに、健康食品では摂取対象者や摂取方法(時期や量)を詳しく表示することができない、という問題まであります。
 働き方が変わり、生活習慣が変わりました。コンビニや通信販売など便利なお店が増え、商品を買うという行動も変わりました。現在の人口分布をみれば、将来の少子高齢化社会は確実でしょう。こうした変化を背景に、ここ十数年で高まってきたニーズが、「健康」です。昔つくられたJAS法や薬事法などの表示制度が実態に合っていないのではないかという議論が起こるのは当然で、今、健康食品と表示について見直しが進められているところです。

(つづく)

<プロフィール>
川合裕之(かわい ひろゆき)100302_kawai.jpg
香川大学卒業後、明星食品(株)に就職。営業職のかたわら、エリア向け商品の開発にも携わる。独立後、03年に(株)ラベルバンクを設立。食品表示の視点から安全性・機能性に関するコンサルティングを行なう。商品販売のためのプロモーションも手がける。

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