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自立する地域社会

竹原派市民が語る市長像(上)~阿久根市現地レポート(1)
自立する地域社会
2010年8月31日 17:51

 竹原市長は、昔から言葉が下手だった――。目に涙を浮かべながら、阿久根市に住む松元のり子氏は語った。同氏は、少数派とされる「市長賛成派」の市議会議員のひとりである松元薫久(しげひさ)氏の母であり、あまりメディアで採り上げられることのない「市長賛成派」の市民である。

 松元氏が初めて竹原氏に出会ったのは、竹原氏が市長になる前のこと。その頃から、同氏は「この人(竹原氏)は他の人とは違う」と思っていたという。また、同じように、市長になる前の竹原氏を知っている人々が、「みんなで竹原さんを支えよう」という意識を持ち、竹原氏の活動を見守ってきた。同氏は、「そもそも市長反対派の人に出会うことは少ないが、出会った市長反対派の人たちは、話せば分かってくれることも多い」と語る。
竹原市長賛成派の市民が着ているTシャツ 同氏が経営を手伝うレストラン「ハモニカン」は、そんな市長賛成派の人々が集まる憩いの場となっている。竹原氏も訪れるという店内では、市の将来について考える人々が、それぞれに語り合う。同氏は、まだ市議会議員だった竹原氏が「議員のままでは何も変えられない」と言ったことが印象に残っているという。「より多くの市民に、自分の声を聞いてもらうため」(竹原氏)に市長選に出馬したとする竹原氏。そこには、議員としての運動に限界を感じた瞬間があったのではないだろうか。

 竹原氏について、松元氏は「いつも私たち以上のことを考えてくれている。ただただ、ありがたいばかりだ」とする。また、元愛媛県警の仙波敏郎氏が専決で副市長に任命されたことについては、「竹原さんにとって大きな力になる」とした上で、「仙波さんは、それまで何事もひとりで決めてきた竹原さんが、初めてSOSを出せた人だから」と目を細めた。

(つづく)

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