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自立する地域社会

名古屋市議会リコール運動・市民生声リポート(2)
自立する地域社会
2010年9月22日 08:00

 19日、20日の2日間、現地で取材した限りでは河村市長の行くところ市民の人だかりができた。それは有権者に限らない。子どもや高校生が笑顔で握手を求めてくる。また、そうした子どもも含めて多くの市民と意見を交換する河村市長の姿が取材中何度も見受けられた。

 あるマスコミ関係者は、「リコールが成功し市議会が解散しても、小選挙区で選挙が行なわれない限り、市長派議員が議決権を得ることはできないのでは?」との疑問を抱いていた。たしかに、河村市長が立てる議員が上位を独占して当選しても、残りの議席で反対派が多数を占める可能性は高い。
1万票で通っても2千票で通っても同じ1議席。具体的な例では、名古屋市と同じく市長と議会が対立している鹿児島県の阿久根市があげられる。2009年3月22日に投開票が行なわれた市議会議員選挙では、市長派議員5人(うちひとりは後に反対派へ)が上位を独占した。しかし、残りの11議席で反対派議員が当選し、多数派となっている。

 市長と市議会、それぞれが主張する『民意』のズレ。請求代表者のひとり、船橋旭さんは、市民講師としてさまざまな講演活動を行なっている。船橋さんは、直近の選挙結果から考えて、「市長が得た民意を尊重すべき」との意見を述べた。

栄町署名窓口 そもそも現在の市議会議員が選ばれたのは約4年前の2007年4月8日の選挙です。投票率は39.97%でした。一方、河村氏が当選した市長選挙は2009年4月26日。投票率は50.54%です。どちらの民意が現状に即していると思いますか?
 私は、それまでの市政は市長と市議会の談合政治であったと考えています。市長の提案を市議会は追認するだけです。そのような議員たちに何ができると言えるのでしょうか。市長選も1993年から30%台で推移しています。2005年4月24日の選挙に至っては27.5%になっています。それを河村さんは立候補した09年4月26日の選挙で50.54%に押し上げたのです。彼は優れた演説家だと思います。減税と直接民主主義の考え方を市民に広めた功績は実に大きいのです。

 船橋さんと同じく、ボランティアとして参加している市民運動家の宮永正義さんは河村氏が当選した市長選挙を振り返る。

名古屋市議会リコール運動ボランティア そもそも河村さんの選挙時、民主党市議会議員は動きませんでした。後押ししたのは、市民グループ36団体です。勝手連を組んだ市民たちが、8万枚のビラを配布したのです。現在は、『ナゴヤ庶民連』として結集し、河村市政のチェック&サポートを行なっています。
 河村市長当選後は庶民連で議会傍聴ツアーとして、みんなで議会の様子を見学しました。そのなかで感じた問題を請願し、ようやく議席の配置図や質問内容の資料などが傍聴者に配布されるようになりました。それでも依然として問題が残っています。2年前から1万円以上の領収書のみ提出することになった政務調査費(以下、政調費)でも、半年かけて調べると、およそ政治とは無縁の使い方をしていることが多いのです。ある議員は、3万6千円の日本歴史全集なる書物を購入していました。ある会派では政調費を使い、チャンスセンター(宝くじ売り場)で80円切手を3千枚(24万円分)を計5回、合計120万円分購入していました。有権者が同一区内しかいない市議会議員が80円切手を大量に使う必要性は全くないように思います。
(つづく)
【山下 康太】
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