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『中小零細は無視?』福岡市職員の給与算出法~高山市議が問題提起(上)
行政
2010年9月15日 08:00

<不況に強い高額給与算出のカラクリ>
福岡市役所 14日、福岡市議会本会議で一般質問に立った高山博光市議(平成会代表)は、福岡市人事委員会(以下、市人事委)の職種別民間給与実態調査について質問を行なった。そのなかで高山市議は、市職員給与を検討するため基礎資料を練ることを目的とした同調査が、国税庁の民間給与実態統計調査に比べて大手企業の平均年収に偏っていること、および調査の詳細を明らかにしていないという不透明性を是正するよう求めた。

 市人事委の民間給与実態調査は、平均年収を民間企業4月分の給与に年月数の12に賞与の年間支給月数を足した数をかけて算出している。たとえば4月分の平均給与が25万円、賞与月数が平均2.5カ月ならば、「25×(12+2.5)=362.5」で平均年収362.5万円となる。
 高山市議が問題とするのは、市人事委の調査対象が、「企業規模50人以上で、かつ、事業所規模50人以上の福岡市内の民間事業所で正社員のみ」としている点だ。同市議が調べた2010年度の同調査の実態は、10年4月現在で、従業員が50人から500人の企業が45.6%、500人以上の企業では54.4%であったという。

 一方、国税庁が行なう民間給与実態統計調査は、従業員ひとりの事業所から5,000人以上の事業所まで広く対象としている。また、同調査には毎年12月31日現在で民間の事業所に勤務しているパート・アルバイトなどを含んだ給与所得者となっている。
 これにより、どのような違いが生じているか。1999年から2008年までの両調査を比較すると、市人事委の調査結果が国税庁調査結果の『1.8倍前後』という高い値で推移しているのである。たとえば08年、福岡国税局管内の事業所の平均年収が374.3万円であるのに対し、市人事委の調査結果は平均年収703.2万円となっている。後者を、仮に賞与分40万円として逆算すれば、元となった平均月給は約55万円となる。
 ちなみに、10年8月25日に福岡地方最低賃金審議会が発表した福岡県最低賃金1時間692円をベースに年収を算出すると、8時間労働、月21日勤務の場合、年収は139.5万円となる。

(つづく)

【行政取材班】


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