市民ボランティアのなかには、名古屋市外から駆けつけ、活動のサポートをしている人も多い。三重県から単身乗り込んできたという、元ペンション経営者の鈴木保子さんもそのひとりだ。
もともと名古屋に住んでいたのですが、老後はのんびり過ごしたいと思い、三重県へ引っ越しました。今回、名古屋市議会の問題を知り、いてもたってもいられず参加したんです。
三重の地方議会も似たようなものなんですよ。世襲はもちろん、「失業したから議員になった』という人までいる。『遅れる、休む、働かず』の3拍子です。自分たちは動かず、口で邪魔をする議員なんていりません。今回、名古屋が市議会のリコールに成功すれば、きっとよその県や市町村にも波及すると思います。政治を良くするのは有権者である自分たちであることをみんなに知らせたい。
Aさんは、一宮市在住の大学4年生。彼女は、有権者一人ひとりの意識を変えることが大事だと考えている。
投票率が低い割には文句を言う人が多いと思います。3割から5割の投票率なのに、文句は言うだけ言う。そうじゃなくて、自分で考えて意見をもって、「政治は自治体がやってくれる」というのではなく、「自分がなんとかしよう」という気持ちがないと変わらないと思います。結局、法律が変わっても人の意識が変わらなければ何も変わりません。
その意識を変えようという大規模な署名活動は、全国で初だと思いますし、そういう場に自分も携わりたいと思ったのが参加した理由です。
とりあえず、河村市長の事務所に「何かお手伝いさせていただきませんか」と電話をかけて、署名活動をやっている場所を教えてもらって来ました。
(つづく)
【山下 康太】
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