27日、「玄海のリュウ」のニックネームで親しまれる、第34代世界フェザー級チャンピオン・越本隆志氏(39)が、福岡市内で記者会見を開き、来年4月に行われる福岡県議会選挙(福津市・定数1)に民主党公認で出馬する決意を表明した。
越本氏に出馬を打診したのは民主党福岡4区総支部代表の古賀敬章衆議院議員。越本氏によると、「2006年に1度打診を受けたが、当時、Fukuokaボクシングジムの代表職を引き継いだばかりであり、出馬を見送っていた」という。
今回の出馬の動機について越本氏は、「4年間、スポーツを通じた青少年の健全育成の取り組みや、養護施設の子どもたち、障害者の方を試合に招待するといったなかで、感じてきたことがすべて。ほかに自分ができることがあるのではと思った」と述べた。
また、県議会においては、「地元・福津を活性化し、子どもたちに明るい笑顔と、障害者、高齢者の方々が安心して暮らせる街づくりに全力を尽くしたい」との抱負を語った。
会見に同席した民主党福岡県連幹事長の吉村敏男県議会議員は、越本氏の政界進出について「いろいろな経験をされた方を陣営に結集し、総合力で自民党を上回っていきたい」と語った。同じく同席していた古賀敬章衆院議員は「ひとつの道を究められた方、今度の選挙に勝って、政治の世界でも道を究めていただけると確信している」と語った。
戦いのリングは県議会へ。選挙戦を「自分の想いを伝えるところ、本番の試合前のトレーニング」と位置づける越本氏。一方で会見後には「とても緊張した。世界戦の調印式を思い出した」という真面目な性格を感じさせるひと幕も。チャンピオンではなく、挑戦者として政界に戦いを挑む越本氏がどのような戦いを見せるか、注目したい。
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