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辞職の前議長がトップ当選、新議員24人決まる~柳川市議選
政治
2010年10月 4日 11:29

 任期満了に伴う柳川市議会議員選挙が3日投開票され、新しい議員24人が決まった。
今回の選挙は、2005年3月の合併(旧柳川市・旧三橋町・旧大和町)で新しい柳川市になって以来2回目の選挙で、定数も前回の30から24へ大幅に議席削減されたなかで行なわれた。
新議員の内訳は、現職22人・元職2人、女性議員は1人、党派別では公明党2人・共産党1人・無所属21人となっている。地域別では旧柳川市13人、旧三橋町5人、旧大和町6人となっている。
 選挙結果の特徴では、支援者への傷害容疑で書類送検(起訴猶予)された当時の議長で09年2月に議員辞職した田中雅美氏が前回に引続きダントツでトップ当選を果たしたことだ。トップ当選を果たした田中氏は取材に対して「昨年あれだけの事件を起し、今回当選できたことは、市民の信任を得たことだと思う。市民の負託にこたえていかねばならない」と抱負を語った。

柳川 川下り 選挙戦では、「川下り観光」や有明海の海苔養殖で有名な柳川市の再生、活性化が最大のテーマとなった。なぜならば、川下り観光客も09年は31万6千余りとピーク時を10万人も下回り、観光産業の再興が叫ばれているからである。また米の生産から麦や大豆に転換している農業の将来展望、後継者問題、さらには天候に左右されるとはいえ海苔の養殖も頭打ちになっており、市の経済に深刻な課題となっている。さらに自主財源が乏しく、地方交付税などに依存せざるをえない財政状況のなかで、財政改革も切実な課題となっている。5年前に合併した合併特例債を市の活性化にいかに有効に使っていくのかも定まっていない現状もある。人口も今年8月現在で約7万2,000人と5年前の合併時より約4,000人も減少しており、歯止めをかけていく新たな雇用創出や若者が流出しない街づくりが本格的な課題となっている。

 今回の選挙戦でそうしたことが市民レベルまで細かく論戦されたとはとても言い難い、昔ながらの選挙戦でもあったことは否めない。
新柳川市の初代市長であった石田宝蔵氏時代には、執行部と議会多数派との間で泥沼とも言うべき混迷が続いてきた。そして昨年4月に新しく金子健次市長が誕生し、石田市長時代とは打って変わった静かな議会運営が行なわれてきている。
一方市民の間では、「市政が前に進んでいない。執行部と議会が一体化しているのではない」という声も聞こえてくる。
 新しく生まれた議員に課せられた課題は重いものがある。市議会の議長、副議長の両名が引退したあとの後任人事が立ちはだかる。また大きな力を持つと言われている田中雅美氏の影響力、いっぽう前石田市長を支持してきた会派「柳志会」と他の議員との間の確執もいまなお残っている。
 しかし一番の問題は、市議会さらには市議が本当に市民の為に活動しているのかが問われていることだろう。今回の投票率は69.36%と前回の77%を大きく下回っていることがその一端を示していると思われる。また立候補者についても今回も若手の立候補者はなく、市民とくに若者の市政離れが現れていると言えるかもしれない。これは今後の柳川市の将来設計、再生にとっても非常に危ういことだと言えよう。

【柳川通信員】

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