掲示場のポスターが貼られていないことから、一部地域の有権者に「ロクバン(6番)」と呼ばれている塾講師・飯野健二氏(49)。「私はポスターを貼るのが好きです。地図を見ながら掲示場を探していると、福岡市のいろんな姿が見えます」と、自らの手でポスター貼りを行なう理由を説明する。
ポスター掲示場の配置にも問題を感じている。「すぐ近くに2カ所あったり、大通りから少し入った路地にあったりと、何のためにあるのかわかりません。気になります」(飯野氏)。市長当選後に、取り組むべき課題がまたひとつ増えた。
しかしながら、市内にあるポスター掲示場の数は1,810カ所。ひとりで貼って回るのは並大抵のことではない。未だに飯野氏の届出番号「6」の枠が空いたままの掲示場も散見されている。普通の候補者なら、頭を抱え、夜も眠れなくなるところだろう。しかし、飯野氏は意に介さない。むしろ「毎日10時に就寝。すごく熟睡しています」と、笑顔で語った。
初日で選挙ポスターを貼り終えることに固執しなかった飯野氏。「あえて貼らない」かどうかは、その真意を明らかにしていないが、「6番」が空いていることで飯野氏への関心が高まっている。さらに、今回の市長選で、飯野氏のポスターのみが"ヨコ"になっており、遅れて貼られた後でも、少し目立っている。今後、どのような秘策を繰り出してくるのか。注目したい。
【山下 康太】
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