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阿久根市・竹原信一市長が失職~398票の僅差は何を語る
自立する地域社会
2010年12月 6日 10:11

 12月5日、鹿児島県阿久根市で、竹原信一市長のリコール(解職請求)の賛否を問う住民投票が行なわれ、賛成票が過半数を上回り、竹原市長は即日失職した。賛成票7,543と反対票7,145の差はわずか398票。同リコールで提出された1万197人分の署名からすると、賛成意見は2,654も減じたことになる。今回の結果がどのような意味を持つのか。

 開票結果を受けて、市長リコールを実施した住民団体「阿久根市長リコール委員会」の川原慎一委員長と、リコール成立後の市長選で立候補を予定している同委員会監事・西平良将氏の表情は険しかった。
 僅差の結果は、依然半数近くの阿久根市民が竹原氏を支持しており、来たる市長選が決して容易ではないことを示している。リコールは成立したが、署名数からは大きく後退。さらに選挙戦では西平氏が、竹原氏と比較される"新人候補者"として支持を集めていかねばならない。
 市長リコールが成立した一方で、11月29日に提出された阿久根市議会へのリコール(解散請求)署名9,266人分も進行している。市長と市議会の双方の関係を問題視する立場から、両リコールに署名した市民も少なくはない。住民投票が実施された場合、市議会解散の賛否に市民がどのような判断を下すか、注視すべきである。

竹原信一市長 竹原信一氏は同日、来年(2011年)1月に行なわれる出直し市長選への出馬を表明した。 
 以前のNET-IBニュースの取材では、「自分のやるべきことをやるだけ」と、市長のイスに固執しない考えを語っていた。
 今回の開票結果後の記者会見でも「まったく残念じゃない、市民が、市がどうあるべきかを考える良い機会になった。市民が成長する機会になる」と、その姿勢を崩さない。
 竹原氏は、市議時代から市議会・市役所の問題を追及、ブログに公開するなど、保身に走らない政治活動を続けてきた。その一貫した姿勢こそが、根強い支持の理由でもある。

 そして、その是非を最終的に決めるのは阿久根市民であり、マスコミでも大学教授でもない。来年1月の出直し市長選へ向けて、阿久根市政をめぐる論争はいっそう熱を帯びることになるだろうが、一般論だけではなく、阿久根市民の目線・生活に重点を置いた議論が展開されることを願いたい。

【山下 康太】


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