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改正貸金業法の完全実施(2)
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2011年1月 4日 13:00

<崩壊した消費者金融のビジネスモデル>
 
 今回の貸金業法の改正により、出資法上の上限金利が20%に引き下げられ、グレーゾーン金利は完全に廃止された。貸出金利の規制強化の背景には、消費者金融業界に対する厳しい批判の声があったことは間違いない。世論として「消費者金融業者はお金に困っている人の弱みに付け込み、高金利融資で暴利をむさぼっている」との認識を持っていたことは確かだろう。
 しかしながら金利規制を強化するに当たり、市場における適正な金利水準について、合理的な検証を行ったかといえば、クエスチョンマークを付けざるを得ない。確かに消費者保護の観点から、金利は低いほどよいと考える人は少なくないだろう。だがその結果、貸金業者のビジネスが成り立たなくなってしまえば、誰もお金を貸さない世の中になってしまう、つまり市中でのお金の流動性に少なからず影響するのではないかという事だ。

<無担保融資の荷い手は不必要か?>

 2006年度末に20.3兆円あった貸金業の消費者向け貸付残高は、2009年度末には12.6兆円にまで減少しているという。それだけではない。消費者金融の新規貸付は著しく縮小しているので、消費者向け貸付残高は、今後さらに激減していくことだろう。現状のまま推移すれば、消費者金融ビジネスは消滅同然になってしまうかもしれない。
 このように深刻な状況であるにも拘わらず、消費者金融業界が壊滅し個人に対する無担保融資の担い手が消えることを危惧する声は、あまり大きいとは言えない。確かに上述のような暴利を貪る業界と世に認識された業界の庇護をするつもりはない一切無い。しかし、その無担保融資が金融業界の一部を担っている事実も一方ではあると考える。

 消費者金融業は、もともと歩道の隅にヒッソリ咲いた可愛い花だったのである。ここまで大きくなれば歪みが出てくるのは当然である。今後、業界は原点を思い出し誠実さをもち、世の中の立ち位置を考えた企業でないと生き残ることは不可能である。

(了)

【神田 将秀】

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