17日、民主党に激震が走った。小沢一郎元代表に近い比例区選出の衆議院議員16名が、民主党会派「民主党・無所属クラブ」の離脱を表明、新会派設立をぶち上げた。菅首相の退陣を要求しており、事実上の分裂状態だ。
ある民主党議員は、「これで(再議決のための)3分の2はなくなった。予算関連法案は通らない。予算案だけ通して、4月解散という見方も出ている。破れかぶれ解散だ。地方選だけ『相乗り』というのでは、有権者に理解を得られなくなるかもしれない。あらゆる局面でガチンコ勝負になるんじゃないか」。
福岡県では、4月の知事選に向けて、引退する麻生渡知事や麻生元首相、さらには地元大企業や創価学会、連合福岡などが中心となって、元内閣広報官・小川洋氏で一本化するための「えせ県民党」構想が進んでいる。すでに公明党や民主党が県連レベルで支持を決めており、自民党の動向が注目されていた。
永田町が大騒ぎになった17日、情勢不利と見た自民党福岡県連の武田良太会長が、知事選候補として擁立を決めていた蔵内勇夫県議団会長に、候補者選考の見直しを説得したが、蔵内氏は「党の決定には従うが、小川氏支援には承服できない」として事実上の戦闘継続宣言。相乗り容認の軟弱政治家らにとっては、困った事態となった。
蔵内氏周辺からは、「衆議院の解散が視野に入り始めた現在、民主党が先に支持を決めた小川に相乗りすることは難しい。相乗りは自民党の自殺行為だ。支持率が20%を切った菅・民主党内閣と呉越同舟とはならない。国会が緊迫すれば、与野党相乗りの候補なんて吹っ飛ぶ」といった声が上がる。
民主党のお粗末な政権運営は、福岡の知事選にも大きな影響を与えそうだ。
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