2月2日に会社更生法の適用を申請した林原グループ。5日の説明会を前に、同グループの本拠地・岡山市にて現地周辺取材を行なった。
岡山市は人口約70万人。広島と兵庫の中間に位置し、09年4月には政令指定都市移行した中核都市である。林原グループのほかにも、乳製品で高い知名度を誇るオハヨー乳業(株)や菓子メーカーのカバヤ食品(株)、強豪女子陸上部を擁する(株)天満屋などが本社を構える。
地域経済を支えるのは、地銀の中でも高い評価を受けている(株)中国銀行。岡山市中心部に置かれた中国銀行本店は威風堂々とした佇まいをみせる。
その中国銀行の大株主でもあるのが、今回破綻した林原である。甘味料トレハロースや抗癌剤インターフェロンを主力とする同社の売上高は約280億円(単体、同社発表数値)。全国に名を知られるだけあり、多数のグループ会社を擁する「林原」のブランドは、岡山では高いステータスを有しているという。
しかし、その本社社屋は意外にも古く慎ましやかだ。今回の件を心配した取引先の人間であろうか、大きな旅行カバンを引いた背広姿の男性が入っていく姿が散見された。
*記事へのご意見はこちら