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高まる議員立法の重要性~福岡市・行政改革の実態(31)
行政
2011年2月22日 07:00

 少子高齢化、人口減少、経済の低成長、市民の価値観が多様化の様相を呈する現在―。この言わば「成熟社会」に適合する「新しい政治・行政の仕組み」を構築することが、今まさに喫緊の課題として求められています。そのことは、市役所在職中は行政マンとして、現在はひとりの市民として、私の最大のテーマとなっています。
 これは非常に難しいテーマですが、私は、「地域主権」と「官から民へ」「官民の共働」ということが最も重要なキーワードになると考えております。そして、その前提として不可欠なことが「徹底した情報公開」です。

 今回以降は「地域主権」に関連して、地方議会の役割と責任の重要性などについて、お話をさせていただきたいと思います。
福岡市議会 「地域のことは地域で決める」という「地域主権」が進展していくと、地方議会の役割と責任がますます重要になってきます。平成21(2009)年度の地方制度調査会の答申にも、「議会の機能のさらなる充実・強化」の必要性がうたわれております。
 私は、「議会機能の充実・強化」ということは、住民の代表機関である議会が、これまでのように市長サイドの執行部のチェック機関にとどまらず、立法機関として能動的に本来の機能を果たしていくこと、すなわち、政策提案機能を果たしていくことが求められていると考えています。つまり、今後は地方議会において議員立法(議員提案条例)の重要性が大きく高まっていくことになります。

 そうしたときに不可欠な要素は「政策法務」です。

 展開したい政策をどのように条例として法制化していくのか、地域毎に異なる課題や実情をきちんと反映させて、多様な施策展開を行なっていくためには、どのような工夫が必要なのか、そういう政策法務の視点が極めて重要となります。
 「政策法務的な工夫」ということについては、この連載の12回と13回でもご紹介させていただいたように、平成13年に私が福岡市の情報公開室に所属していた時に「全国初の協定方式による第三セクターなどの情報公開制度」の制度設計を担当させていただいたことが大きな学びとなりました。
 また最近では、全国で初めて議員立法によって制定された「福岡市の生活交通条例(公共交通空白地等及び移動制約者に係る生活交通の確保に関する条例)」の制定支援をさせていただいたことも、大変大きな学びとなりました。

(つづく)
【寺島 浩幸】

≪ 第30回「全国初のPFI破たん、タラソ福岡の再生」 | 

<プロフィール>
寺島浩幸氏寺島 浩幸 (てらしま ひろゆき)
福岡県立修猷館高校、福岡大学法学部法律学科を卒業。1987年に福岡市役所入庁後、総務局法制課、人事委員会任用課、情報公開室係長、市長室経営補佐係長、議会事務局法制係長などを歴任し、2010年8月退職。在職中、主に法律関係の職務に従事するとともに、市長直属の特命業務や議員提案条例の支援を担当するなど、市長部局と議会事務局の双方の中枢業務を経験。
 現在は、行政書士事務所を開業して市民の身近な問題の解決をサポートするとともに、地域主権の要となる地方議会の機能強化を目指し、議員提案条例アドバイザーとしても活動中。

<主な実績>
・日本初の協定方式による第3セクターの情報公開制度の条例化
・日本初のPFI事業(タラソ福岡)の破綻再生
・日本初の「移動権(交通権)」の理念に立脚した議員提案条例の制定支援

▼関連リンク
寺島氏ブログ
・ツイッターは、コチラ


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