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『次の総理大臣』をお披露目した日本版ダヴォス会議(中)
政治
2011年2月24日 07:00
副島国家戦略研究所・中田安彦

 「日本版ダヴォス会議」の主催者は、民間経営者養成学校(ビジネススクール)「グロービス」を経営する堀義人氏である。堀氏は、ハーバード大学経営大学院を修了後、住友商事を経て、このグロービスを設立している。注目すべきは、堀氏が世界経済フォーラム(ダヴォス会議)主催のNew Asian Leaders日本代表である点だ。

G1サミット公式ウェブサイト なお、G1サミットのウェブサイト(http://g1summit.com/)によると、このG1サミットの開催は今年で3回目。その開催地は最初は福島県の磐梯山、2回目は北海道のトマムだった。今年は小淵沢の「リゾナーレ」というリゾートホテル。

 このG1サミットの理事会(アドバイザリー・ボードメンバー)に星野リゾートというリゾート・旅館経営会社の若手社長である星野佳路氏の名前があることから分かるように、同リゾート所有のホテル(参照:http://www.hoshinoresort.com/resort/hotel/index.html)を利用して行なわれている。同リゾートは元々は軽井沢に星野温泉旅館として創業された会社で、2005年からは、あのゴールドマン・サックスと提携し、旅館再生事業を行なっている。

 この理事会メンバーからはマスコミではほとんど報道されてこなかった、このG1サミットの目指している「リーダー像」が浮かび上がってくる。まず注目すべきは、「次の総理大臣」との声が上がっている、前原誠司外務大臣や自民党の若手の注目株である世耕弘成参議院議員、楽天の三木谷浩史社長など、日本の若手エリートが勢ぞろいしているところだ。(参照:http://g1summit.com/about04.html

 また、重要なのは堀氏のダヴォス人脈である。理事会のメンバーではないが、G1サミットにはあの竹中平蔵・元総務大臣がレギュラー参加している。竹中元大臣は、参議院議員を中途半端に引退した後、現在は慶応大学グローバルセキュリティ研究所所長や、人材派遣会社パソナの取締役会議長として活動している。堀氏のグロービスが主催する講演会にも参加している。

 ここで重要なのは竹中元大臣が、ダヴォス会議本体の評議員を努めており、ダヴォス会議参加者を受け入れる側にあるという点だ。今年も竹中元大臣は演説し、「TPPに参加すべきだ」と発言したという。(参照:http://blog.globis.co.jp/hori/2011/02/g120111-8765.html

 このG1サミットは「参加基準」として、「完全招待制」を掲げており、この点でもダヴォス会議と同じだ。また、その招待には、「アドバイザリー・ボードメンバー全員の承認」が必要であるという。つまり、参加者はボードメンバーがサミットの趣旨にあうと認めた人間に限られるということである。

(つづく)

≪ (前) | (後) ≫

<プロフィール>
中田 安彦 氏中田 安彦 (なかた やすひこ)
1976年、新潟県出身。早稲田大学社会科学部卒業後、大手新聞社で記者として勤務。現在は、副島国家戦略研究所(SNSI)で研究員として活動。主な研究テーマは、欧米企業・金融史、主な著書に「ジャパン・ハンドラーズ」「世界を動かす人脈」「プロパガンダ教本:こんなにチョろい大衆の騙し方」などがある。


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