東北地方太平洋沖地震が発生してから4日目を迎えた15日、計画停電が実施されていることもあり、首都圏の鉄道は運休や本数を大幅に減少した運行を実施し、通勤時間は連日の大混雑となった。
東京メトロ東西線の東陽町駅では、停車中の車両に人が入り過ぎた影響で、車両の窓ガラスが割れる事故が起きた。
計画停電が予定されている路線の運休は理解できるが、関係ない路線まで本数を減らして運行しているのはなぜだろうか。
首都大学東京 都市環境科学研究科 都市システム科学専攻の中林一樹教授が報道番組で述べたコメントによると、計画停電は節電することによって免れることができ、最も節電に貢献するのが「電車の運休や本数制限」だという。
同氏のコメントから判断すると、福島原発の問題で電力供給量が減っている状況では、運休や本数制限はある程度仕方がないことなのかもしれない。
東京電力は現在停止している他の原発を稼動させ、福島原発の供給電力量を穴埋めする計算をしているのかもしれないが、それも4月末までかかるといい、各種メディアでは、計画停電は4月末まで実施される見込みだと伝えている。
このような通勤時に過大なストレスを生む状況に痺れを切らし、都内では自転車で通勤するサラリーマンが増加している。都内のホームセンターでは、震災後、シティサイクルが飛ぶように売れ、在庫が残りわずかとなった。自転車の購入者はほとんどがサラリーマンだという。また、本格的なロードサイクルを扱う店でも、サラリーマンが多く訪れ、自転車通勤用に高価な自転車を購入しているそうだ。
やむにやまれぬ事情もあるが、首都圏で自転車通勤がブームとなっている。
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