(株)オープンシステムズ 代表取締役 山田 洋之
<24時間体制の即応ネットワークを構築>
全国でも珍しい立体駐車場メンテナンスの専門会社「株式会社オープンシステムズ」。創業から13年で、社員54人、年商7億1千万円というところまで成長した。立体駐車場は、タワー式やマンションなどに付設された2段式などがあり、現在、全国で100万台(パレット)が稼動しているとされる。
多くのメーカーが機械を製造している一方で、メンテナンスについては法的規制がない。メーカーが直接、メンテナンスをすることは少なく、ほとんどが協力業者に任せきりの状態だった。
山田代表取締役は、専門学校ではCGを専攻しゲームの世界に進むつもりだったが、担任教授の勧めで立体駐車場販売会社を受け、その積極的な姿勢が買われ一番に内定をもらった。入社以来、設計事務所や地場のゼネコンに飛び込み営業をかけ、多くの立体駐車場を受注した。ところがメンテナンスとなると問題が持ち上がる。機械だから100%無故障ということはない。マンションの住人から管理会社にトラブルの連絡があると、協力業者が修理対応するのだが、こじれるとデベロッパーから建設したゼネコンまで巻き込んでの騒動となってしまう。
「会社を作ったばかりで実績もない時、大きなトラブルを解決しました。24時間体制で連絡を受け、1時間以内に現場にお伺いできるネットワークを構築しました」と山田代表。そのことが管理会社からの信頼につながり、マンションの立体駐車場建設からメンテナンスを大量に受注できたという。
<伸びしろはあと94%ある>
久留米のある駐車場では毎朝6時になると必ず故障するパレットがあった。山田代表は久留米にワンルームマンションを借りて3カ月間、原因究明に当たった。部品をひとつずつ代えてチェックした。結局、ブレイカーに問題があることが判明した。久留米から福岡へ営業に通う毎日。しかし、これで顧客の信頼感は深まった。
大型機械である立体駐車場のメンテナンスにはクレーンによる玉掛け、ガス切断、電気溶接などの資格が必要。社員は当然に、山田代表もその資格を取得している。同社では立体駐車場の企画、設計、施工、建設工事やリースも請け負うなど、いわば「総合専門会社」でもある。駐車場の建設には建築基準法、駐車場法、消防法、区分所有法などが関わっており、それらを一括処理するノウハウが同社には蓄積されている。
「『当たり前のことを全力でやる』のが当社の企業理念です。立体駐車場の建設や販売について、すごいノウハウを持つ人はたくさんいますが、企画から販売・保守までオールラウンドのノウハウを持っていることでは、私が日本一だと自負しています」と山田代表は自信を見せる。
25歳で独立した。現在は、6万パレットを管理し、1,400強の管理組合を保有する非メーカー独立系のトップとして走っている。4年後には、株式上場を予定しており、大手メーカーとも対等のビジネスを展開する。
「18歳から福岡で生活し、この事業を立ち上げたのも福岡です。競合他社もなく現在、福岡のマンション駐車場の7割がうちの仕事です」(山田代表)。全国100万台のうち同社のシェアは6%。山田代表は「伸びしろはあと94%ある」と、福岡から攻めの姿勢を崩さない。
<プロフィール>
山田 洋之(やまだ ひろゆき)
1971年7月4日、山口県防府市生まれ。92年、九州電子技術専門学校を卒業し、「セイワシステム(株)」入社。同社および「(有)やまと」で立体駐車場機械装置を販売。97年、「オープンシステムズ」を設立し、代表取締役に就任。現在に至る。趣味はダイビングと水中撮影。
<会社概要>
(株)オープンシステムズ
代表者:山田 洋之
所在地:福岡市中央区舞鶴1-3-16 グラフィックメゾン舞鶴3階
設 立:1997年9月17日
資本金:1,000万円
TEL:092-715-5504
URL:http://www.opensystems.co.jp/
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活用法その1 「企業経営の良き参考書」
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活用法その2「営業先を知るための予習書」
福岡を中心に各企業の代表がずらりと掲載されている本著は、各経営者の考え方や社歴を知るための予習書として営業ツールに最適です。
活用法その3「福岡の未来が分かる予言書」
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