10日、投開票が行なわれた福岡市議選で、定数6をめぐり12名の立候補者が激戦を繰り広げた城南区で、平成会代表の現職・高山博光氏(71)が9期目の当選を果たした。高山氏は6,799票を獲得。38歳で初当選して以来、9回連続のトップ当選となる。
「選挙が変わった」と、高山氏は今回を振り返る。そのひとつは、都市化が進み、転勤などで有権者が入れ替わることが多くなった。住居も30年前に比べるとマンションが増えた。ビラをポスティングしても、集合ポストで管理人に整理(処分)されることがある。「4年で有権者が入れ替わる。城南区では13万人中3万8,000人が転出入した」(高山氏)という。
高山氏の後援会は、もちろん若手スタッフもいるが、全体的に高齢化が進んでいる。初当選の頃から熱心に高山氏を応援している支持者も一緒に年を重ねた。今回、引退する他のベテラン議員からも同様に後援会の縮小化を耳にした。"若年世代の政治離れ"もその要因のひとつだ。
今回、高山氏は、選挙に伴い若年層へ向けた情報の発信にも取り組んだ。ホームページをリニューアルし、ツイッターも導入した。大学生からの呼びかけがあり、ユーストリームによる生中継に出演。市政に関する質問に答えた。
一方、支持者からは「後継者の育成」を望む声があがる。後継者の不在が、9期目の出馬の理由でもある。今回の市議選では、15名の新人が当選した。このなかから後継者が生まれることに期待したい。
【特別取材班】
*記事へのご意見はこちら
※記事へのご意見はこちら