10日に投開票が行なわれた福岡県知事選で、共産党が推薦した無所属の新人で元北九州市議の田村貴昭氏(49)は、47万4,445票で敗れた。しかし、前回(2007年)の選挙で、共産党の推薦候補の獲得票は15万6,228票。今回の選挙では候補者数が前回の3名から2名に減っているものの、ある程度の支持を拡大したと言えるのではないだろうか。
投票締切後、早々に小川氏の当確報道が流れ、それから1時間弱が過ぎた午後8時50分頃。博多区千代にある選挙事務所に現れた田村氏は、対立候補の当確報道を受けての現在の心境を「政党の力関係など初めから大きな力の差があるなかでも、一石を投じられる、評価できる選挙戦を戦い抜けたのではないかと思っています」と語った。
続いて、敗因については「県民の選挙への関心を広げきれなかった」ことを挙げ、「何をやっているかわからない、という今の県政に対する評価が、この低い投票率に表れているのでは」と分析した。
また、今回当選した小川県政に望むこととして、「今の県政の反省すべきところは反省して、県民の声をしっかりと聞く県政に、軌道修正していただきたいと思っています」とし、「『県民幸福度ナンバーワン』とおっしゃるのでしたら、ぜひ県民の暮らしを良くしていただきたいと思います。強いところだけを応援する県政ではなく、弱者にもしっかりと光の当たる県政に再建していただきたい」と訴えた。
そして最後に集まった支持者に対して、「皆さん、長い選挙戦でしたけれど、どうもお疲れ様でした。私個人としても、また政治に携わるものとしても、訴えた公約は必ず実現していくように、小川県政に対してもしっかりとモノを言っていきたいと思っています」と今後の決意を語っていた。
【特別取材班】
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