10日、投開票が行なわれた統一地方選の前半戦は、選挙カーの拡声器使用を朝夕に控えるといった『自粛』のほか、防災対策の見直しについて訴える候補者が目立つなど、東日本大震災の影響を無視できない内容であった。
震災の影響はそれだけではなかった。ある陣営幹部は取材に対し、今回の選挙運動で「電池不足により、ハンドマイクの使用ができなくなった」という事実を語った。被災地に送る支援物資もしくは非常時における各家庭の備えなどで、懐中電灯やラジオに使用する電池が品切れになったためである。
選挙カーの拡声器を使用しない時間帯は、ハンドマイクを使用した街頭演説が考えられた。しかし、序盤に電池切れとなり、それ以来、あいさつのみを行なったという。
もっとも、終盤に近づくにつて、自らが決めた『自粛』を無視して、なりふり構わず選挙カーから声を張り上げる陣営も珍しくはなかったのだが―。
【山下 康太】
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