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チャイナビジネス最前線

元カリスマ中洲ママ、63歳で中国へ留学!(後)
チャイナビジネス最前線
2011年4月27日 11:21

中国青島市内 63歳で単身海を渡り、中国青島で女子学生の生活を始めたSさん。まず、外国語学校に通う中国人学生たちの礼儀正しさに驚いた。親よりも年上の新入生に敬意を表し、休み時間に次々と覚えたての日本語であいさつに来る学生たちに、日本語での応対しかできなった当時の自分が悔しかったという。

 「老いたるは父とせよ」という言葉どおり、中国では目上の人に対し敬意をはらうという教育の浸透が日本よりはるかに高い。現に、市中のバスに年寄が乗ってくれば、座っている若者は一斉に立ち上がり、席を譲る。

 入学早々、学校内で注目の的となったSさんは「こりゃ、うかうかしちゃおれんばい」と奮起し、中国語を勉強するSさん昼は学校で学び、夜は家庭教師を雇い、休日には青島市内外の探索と積極的に活動を続けた。ようやく中国の生活にも慣れてきた頃には、スーパーのジャスコよりも地元の市場やリヤカー部隊での食材調達が多くなったという。日本語がまったく通じないなかでの値引き交渉が楽しくなったのだ。

 それもそのはず、売り手の中国語は方言も混じっていて、中国語を習ったばかりの学生にはほとんど聞き取れない。一方、買い手は習ったばかりの中国語で「もっとまけろ」という。この勝負、日本でもおなじみの「聞く耳持たないおばちゃんの勝ち」。その後、市場の人とも顔なじみになり、いち早く新鮮な食材が手に入るようになったという。

 学校が休みのときは孫の年代に近い同級生や教師たちと旅行に出かけたり、あるときは自宅に招待したりして、たくさんの若い友だちができていった。こうしてあっという間に2年が経ち、福岡に戻ったSさんは65歳になった。今でも週に1度、中国語の家庭教師に来てもらっている。せっかく学んだ中国語を忘れないためだという。

 この底知れぬパワーにあやかって、チャイナビジネスのヒントを尋ねてみた。すると、 「私はビジネスで中国に行ったわけじゃないのでよくわからないけど」と前置きしつつ、「夜学で日本の商社マンが中国語を勉強しているのは見かけたけど、一般企業の人が勉強しているのはほとんど見なかったわね」。
「通訳や日本語の話せる中国人を雇うくせに、自分たちは中国語を必死で学ぼうとしてないんじゃない。」
「そんなことじゃあ、うまくコミュニケーションを取れるわけがないよね。」とバッサリ。
さすが元経営者、的を射ている。
「今年の秋にはまた中国に行こうと計画中よ。日本の友だちを連れて行って、中国の友だちに引き合わせさせたいの」という。
このバイタリティには脱帽だ。

(了)

【杉本 尚大】

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